労働委員会命令データベース

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概要情報
事件番号・通称事件名  山労委平成28年(不)第1号
明石被服興業株式会社不当労働行為審査事件 
申立人  X組合(「組合」) 
被申立人  Y会社(「会社」) 
命令年月日  平成28年12月8日 
命令区分  一部救済 
重要度   
事件概要   本件は、会社が、組合の組合員A2に対し、①平成27年5月31日で「請負契約」を終了したこと、また、②同年8月1日以降の就労について改めて採用しなかったことが、不当労働行為に当たるとして救済申立てがあった事件で、山口県労働委員会は、会社に対し、契約終了の取り消しとバックペイを命じ、その余の申立てを棄却した。 
命令主文  1 被申立人は、申立人組合員A2との平成27年5月31日の就労に関する契約終了を取り消し、同年7月31日までは被申立人会社B2工場に就労していたものと取り扱い、申立人組合員A2に対し、その間得られたであろう金員として24万円の支払いを命じる。
2 その余の申立てを棄却する。  
判断の要旨  1 A2の労働組合法上の労働者性
 A2が請負に変更された平成21年10月以降の状況は、出来高払いに変更されたことなどを除き、作業場所、作業内容等は従来のパート契約時とほぼ同様であり、出社時間や1日当たりの作業量等についても、会社の管理下に置かれていたものと認められる。
 したがって、A2は少なくとも労働組合法上の労働者に該当する。
2 不当労働行為の成立
(1) A2が組合員になる以前に生じた問題について
 組合は、会社がA2に就業規則の適用がないと主張して賞与を支払わなかったこと、期限の定めのない雇用契約であるのに平成27年7月31日をもって契約を終了する旨意思表示をしたこと、就業規則の適用がないと主張しながら定年の適用があると主張したこと及び定年があるとすると退職金を支払うべきであるのに支払わないことについて労働組合報第7条第1号の不当労働行為が成立すると主張する。
 しかしながら、会社がこのような主張ないし取扱いを開始したのは、A2が組合に加入する前からでありA2が労働組合に加入したこととは関係がない。
 また、他のデザイン業務従事者もおおむね同様の措置がとられていたものであり、ことさらA2のみを狙い撃ちにした不利益ともいえず、これらについては不当労働行為が成立しない。
(2) 平成27年5月31日の契約終了について
 平成27年5月31日をもって、会社がA2と本件契約を終了させたことは、A2の組合加入ないし組合による本件契約の法的性質に関する交渉開始を契機としたものであって、かかる主張の下、諸々要求する組合を嫌悪した会社による不当労働行為意思に基づく不利益取扱いと認められ、これは労働組合法第7条第1号の不当労働行為に該当する。
(3) 平成27年8月以降の就労について
 平成27年8月以降、会社がA2をパート採用していないことは、(A2がパートへの応募を諦めたため、採用に至らなかったものであり)組合員であるA2を不当に差別したものでなく、不当労働行為は認められない。  
掲載文献   

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