労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名  南労会(不誠実団交・一時金等) 
事件番号  中労委平成19年(不再)第27号 
再審査申立人  医療法人南労会(「法人」) 
再審査被申立人  全国金属機械労働組合港合同(「組合ら」) 
再審査被申立人  全国金属機械労働組合港合同南労会支部(「組合ら」) 
命令年月日  平成23年11月16日 
命令区分  棄却 
重要度   
事件概要   本件は、①平成4年ないし平成9年の夏季及び年末の各一時金及び②平成3年年末一時金について、当委員会が平成18年4月及び8月に再審査命令を交付したことを契機として、組合らが、平成18年9月4日付けで、①について団体交渉申入れ(「本件団交申入れ」)及び②について協定書の締結及び同一時金の支払要求(「本件協定書締結等要求」)をしたところ、法人が、(1)本件団交申入れについて応じなかったこと及び(2)本件協定書締結等要求について応じず、上記各一時金を組合員に支払わなかったことが不当労働行為であるとして、組合らが救済申立てを行った事件である。
 初審大阪府労委は、いずれも不当労働行為に当たるとして、法人に対し、(1)夏季及び年末の各一時金に関する団交に誠実に応諾すること、(2)上記(1)の団交によって妥結した場合には、当該妥結内容に従って上記各一時金を支給すること、(3)平成3年年末一時金に関する協定書を締結するとともに、支部組合員に同一時金を支給すること及び(4)文書手交を命じたところ、法人は、再審査を申し立てた。  
命令主文  本件再審査申立てを棄却する。  
判断の要旨  1 法人が本件団交申入れに応じなかったこと及び4年ないし9年の間の夏季及び年末の各一時金を支部組合員に支払わなかったことは不当労働行為に当たる。

ア 法人は、平成22年4月1日の団交(平成22年度賃上げ交渉)以後は、平成18年の各再審査命令が禁じた妥結の条件を撤回し、繰返し支部に妥結を求めている旨主張するが、これらの団交は、平成18年の各再審査命令を支持した裁判所の判決及び決定を受けて開催されたものであることからすると、これをもって、本件団交申入れに対応して開催された団交であるとはいえず、その内容をみても場当たり的であり一貫性がなく、誠実に対応したものといえない。
イ 初審においては、本件団交申入れに応じなかった理由として、平成18年の各再審査命令が東京地裁で係争中であった旨主張しているが、団交においては労使交渉による自主的解決を図り、訴訟とは別異の解決の可能性を模索すべきものであるから、訴訟に係属していることをもって団交拒否の正当理由とすることはできない。したがって、本件団交申入れに対する法人の対応は労組法第7条第2号の不当労働行為に該当する。
ウ 法人は、組合らが平成12年3月以降未払一時金の解決を要求していたにもかかわらず、法人がこれらに誠実に対応した事実は窺われないことからすると、このような対応は、組合らを敵視するものといわざるを得ない。法人は各一時金について交渉し、妥結することをことさら回避していたものと評価すべきである。このような法人の対応は、組合員らに対し経済的に不利益な取扱いを行うとともに、組合らの弱体化を企図したものといわざるを得ず、労組法第7条第1号及び第3号の不当労働行為に該当する。

2 法人が本件協定書締結等要求に法人が応じなかったことは不当労働行為に当たる。

ア 法人は、①平成7年5月の提案により、平成3年年末一時金に関する平成3年当初の提案はもはや提案としての効力を失っている、②平成3年度賃上げが未妥結であるから、平成3年年末一時金の算定基礎額となる同年度賃上げ額そのものについても合意が成立したとする初審判断は誤りである旨主張するが、①について、平成7年5月に提示した平成3年年末一時金の協定書案自体は、平成3年当初の提案と何ら異なるところはみられないし、②について、組合らは、その算定基礎となる賃上げ額についても受け入れているといえるから、平成3年年末一時金について、実質的に合意ができているというべきである。
イ 上記アのとおり、平成3年年末一時金については労使間で実質的に合意が成立しており、妥結に至ったと解すべきである。したがって、同一時金について協定書化を拒否することは、団交の意義を喪失させるものであり、労組法第7条第2号の不当労働行為に該当する。
ウ 法人は、平成3年年末一時金が妥結したにもかかわらず協定書化を拒否するものであり、組合らが従前から未払一時金の解決を要求していたことを併せ考えると、このような法人の対応は単に不誠実団交であるというにとどまらず、組合らを敵視し、組合らの団結権の否認につながるものといわざるを得ない。また、本件協定書締結等要求を拒否することによって、同一時金の支払いを回避したものである。このような法人の対応は、組合員らに対し経済的な不利益を与えるとともに、組合らの弱体化を企図したものといわざるを得ず、労組法第7条第1号及び第3号の不当労働行為に該当する。  
掲載文献   

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顛末情報
事件番号/行訴番号 命令区分/判決区分 命令年月日/判決年月日
大阪府労委平成18年(不)第48号 全部救済 平成19年5月7日
 
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