労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名 アールインベストメントアンドデザイン
事件番号 中労委平成20年(不再)第27号・第29号
再審査申立人兼被申立人 アールインベストメントアンドデザイン株式会社
再審査申立人兼被申立人 東京南部労働者組合
命令年月日 平成22年2月3日
命令区分 棄却
重要度  
事件概要 1 本件は、会社が、①業務上の疾病により自宅療養していたAに対してにより診断書の提出を求める等したこと、②Aに対して復職命令を発したこと、③就業規則に定める3年の療養期間が経過したことを理由としてAに対して解雇及び休業補償打切りとしたこと、④団体交渉等において不誠実な対応を行ったこと、⑤団体交渉申入れに応じなかったことが不当労働行為であるとして東京都労委に救済申立てがあった事案である。
2 初審東京都労委は、①会社が、同業他社に就職する可能性が高い組合員の出席を理由として団体交渉を拒否したこと、団体交渉において休業補償を6割としている根拠を十分に説明しない等の対応に終始したこと、組合から申入れのあった休業補償を議題とする団体交渉に応じなかったことは不当労働行為であるとして、会社に対し文書交付を命じ、②その余の申立ては棄却した。
 会社と組合は、これを不服として、それぞれ再審査を申し立てたが、中労委は申立てを棄却した。
命令主文 本件各再審査申立てを棄却する。
判断の要旨 1 会社が、診断書の提出を求めたことは、Aの病状等を把握するためのものであったと解されることから、Aの組合加入等を理由とした不利益取扱いとみることはできない。 2 会社がAに団体交渉で復職命令を発したことは、業務上の疾病により自宅療養を続けていたAに対して同人の体調や復職の可能性について直接確認することなく復職命令を出したという点で適切ではない面はあったとしても、会社は、復職の可能性があるという判断を前提として復職命令を発したとみるのが相当であり、同人の組合加入等を理由とする不利益取扱いであるということはできない。
3 就業規則に定める療養開始から3年の期間を迎える第2回立会団体交渉の時点において、会社は、組合と交渉を進める中で、Aの職場復帰は困難であるとの判断に至り、退職和解案を提示するに至ったものである。その上で、組合がこれを拒否したため、Aに対して解雇及び休業補償打切りを行ったものということができるから、会社の対応は、Aの組合加入等を理由とするものということはできない。
4 会社が、第2回団体交渉冒頭において、同業他社に就職する可能性が高い組合員がいる場で会社の企業秘密を話すことはできないとして団体交渉を拒否したことは、同団体交渉において機密情報が問題となる可能性は低いと解され、会社も機密保持上の問題があるとする理由等を具体的に説明していないことから、正当な理由のない団体交渉拒否に当たる。
 また、休業補償を6割とする根拠に関する会社の説明、説明の程度は具体性を欠きかつ不明確なものであり、組合を納得させる努力をしなかったといわざるを得ず、誠実交渉義務に反するものである。
5 立会団体交渉をめぐる会社の対応からすると、①会社は、本件の解決に向けて具体的な条件等を組合と協議する姿勢を有していたと認められること、②第2回立会団体交渉において会社の退職和解の提案については、不当労働行為とはいえないことから、立会団体交渉における会社の対応が不誠実団体交渉であるとまでいうことはできない。
6 第6回団体交渉の時点において、Aの休業補償について誠実な団体交渉が尽くされたとは認められないから、会社が、組合の団体交渉再開要求に応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たる。
7 Aの解雇及び復職に係る団体交渉申入れに応じなかったこと立会団体交渉の結果、Aの復職の時期は分からないとする組合と、復職は困難であるとする会社の間で、Aの復職及び解雇問題についてはこれ以上交渉を継続しても進展する見込みがない段階に至ったものといわざるを得ないことから、会社が団体交渉申入れに応じなかったことは不当労働行為に該当しない。
掲載文献  

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顛末情報
事件番号/行訴番号 命令区分/判決区分 命令年月日/判決年月日
東京都労委平成18年(不)第3号・平成18年(不)第86号 一部救済 平成20年6月17日
 
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