労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名 東京日新学園
事件番号 中労委平成15年(不再)第39号
再審査申立人 東京私立学校教職員組合連合、東京私立学校教職員組合連合専修各種学校支部、A
再審査被申立人 学校法人東京日新学園
命令年月日 平成18年12月20日
命令区分 棄却
重要度  
事件概要 (1)  本件は、経営が破綻した法商学園が設置運営していた専門学校の経営を、新しく設立された東京日新学園が引き継いだ際、法商学園の教員であったAを東京日新学園が採用しなかったこと、また、東京日新学園がAの不採用に関する団体交渉を拒否したことがいずれも不当労働行為に当たるとして、平成11年1月18日、救済申立てのあった事件である。 
 (2)  初審東京都労委は、Aの不採用及びAの不採用に関する団交拒否はいずれも不当労働行為に該当しないとして、組合らの救済申立てを棄却した。 
 (3)  組合らは、この初審命令を不服として、再審査を申し立てた。 
 (4)  争点 
  [1]東京日新学園がAを採用しなかったことが不当労働行為に当たるか 
  [2]東京日新学園が、組合の平成10年10月23日付団交申入事項中、Aの不採用に関する団交を拒否したことが不当労働行為に当たるか 
命令主文 本件再審査申立てを棄却する。
判断の要旨 ア Aの不採用について(争点(1)) 
 (ア)  本件Aの不採用に対する労組法7条1号の適用について本件採用は、法商学園の経営が東京日新学園によって実質上そのまま継続される中で、法商学園からの解雇と東京日新学園による採用という形式をとりつつも、その実態は法商学園の教職員から一定範囲の者を選別して東京日新学園の教職員として承継するものであり、東京日新学園への採用を求めた法商学園の教職員を不採用とすることは、従前の雇用関係のもとでの不利益な取扱いと同様に評価することもできるものであるから、労組法7条1号(本文前段)が適用され得る。 
 (イ)  Aの不採用は解雇に等しいものということができるか
 法商学園と東京日新学園とは法人格を完全に異にする別法人であり、東京日新学園は、法商学園の経営破綻により、当初経営を承継しようとしたX学園の撤退という事態を受けて設立されたものであり、法商学園の解散及び東京日新学園の設立が組合の組合員を排除するためなど不当な目的をもって行われたとの事情は認められない。その他、東京日新学園の法人格が形骸化しているとか、濫用されているなどの事情は存しないのであり、法商学園と東京日新学園が実質的に同一であるということはできず、また、東京日新学園とAとの間に雇用契約関係があるともいえず、Aの不採用を東京日新学園による解雇と同一視することはできないといわざるをえない。 
 (ウ)  Aの不採用は組合所属又は組合活動を理由とするものということができるか
 Aの不採用の理由については、面接結果の点数が情報系学科中最下位であったこと、面接担当者はいずれも法商学園との関係はなく、法商学園分会らの組合活動やAが組合員であることを承知していた事実もなく、Aの組合活動等を理由として面接結果の点数をことさら悪くしたとの事情は認められず、同人の不採用が同人の組合活動によるものとは認めることはできない。また、Aの組合活動がなければ、面接結果にかかわらず同人を採用していたであろうと認めるべき証拠はない。 
 (エ)  以上のとおりであるから、Aの不採用について不利益取扱い及び支配介入には該当しないとした初審判断は相当である。 
イ 東京日新学園の団交拒否について(争点(2)) 
  本件における東京日新学園の教職員の採用については、労組法7条1号が適用される余地はあるが、東京日新学園とAとの間に雇用契約関係が存在するとはいえず、また、同人の不採用が不当労働行為に該当するとは認められない。
 そうすると、本件事実関係のもとでは、東京日新学園がAの不採用に関する団交を拒否したことを不当労働行為と断ずることはできないといわざるをえない。
 したがって、東京日新学園が団交義務に違反したということはできず、初審判断は相当である。 
掲載文献 不当労働行為事件命令集136集《18年9月~12月》1374頁

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顛末情報
事件番号/行訴番号 命令区分/判決区分 命令年月日/判決年月日
東京都労委平成11年(不)3号 棄却 平成15年7月1日
 
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