概要情報
事件名 |
伏見織物加工(通告書等送付) |
事件番号 |
京都地労委 平成14年(不)第1号-8
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申立人 |
京都滋賀地域合同労働組合 |
被申立人 |
伏見織物加工株式会社 |
命令年月日 |
平成15年 6月11日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社の専務取締役が、組合員が作成し、中労委に書証として提出された文書により名誉を毀損されたとして、損害賠償請求及び刑事告訴手続を行う旨の通告書を当該組合員に送付したこと並びに同通告書について組合が申し入れた団交に応じなかった事件で、救済申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てをいずれも棄却する。 |
判定の要旨 |
2112 雇用する従業員不存在
2216 その他
4821 合同労組
組合は、組合員X1が会社を退職したことを争わず、同人以外の組合員の会社従業員中における存在も主張していないから、組合が不当労働行為であると主張する本件通告書の送付の時点で会社と労働契約関係にある組合の組合員が存在したと認めることはできないが、X1は、労働関係の清算に関する事項について争っているのであるから、なお会社にとって労働組合法第7条2号の「雇用する労働者」に含まれ、また、組合は、本件通告書の送付が、同人の組合からの脱退や前件の救済申立てへの干渉を目的にしたものであると主張しているのであるから、不当労働行為の救済申立人適格を有しているとされた例。
2241 他の係争事件の存在
2612 従業員の親族・保証人・友人の言動
3201 不当労働行為とされなかった例
3420 従業員の親族・保証人・友人の言動
Y1が会社の専務取締役であり、その代表取締役の親族であることを考慮しても、同人が組合に対する支配介入等の手段として、中労委に提出された文書により名誉を毀損されたとして、X1に損害賠償及び刑事告訴手続を行う旨の本件通告書を送付した等、これを会社の行為と評価するに足る事実は認められず、他にこれを認めるに足りる証拠もないから、本件通告書の送付は、その余の点について判断するまでもなく、不当労働行為に当たらないとされた例。
2307 その他
本件通告書の送付は、会社の行為と評価することができないこと、また、組合員X1の会社との労働関係の清算に係る事項にも含まれないから、会社が本件通告書について組合との団体交渉に応じる義務はないとされた例。
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業種・規模 |
繊維工業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集126集688頁 |
評釈等情報 |
 
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