概要情報
事件名 |
フレックス |
事件番号 |
平成 9年(不再)第46号
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再審査申立人 |
ユニオンおおさか |
再審査被申立人 |
株式会社 フレックス |
命令年月日 |
平成12年 7月19日 |
命令区分 |
再審査棄却(初審命令をそのまま維持) |
重要度 |
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事件概要 |
組合のフレックス支部長であるX1に対し、(1)システム開発部への配置転換命令を拒否し、不出社を続けたことを理由に懲戒解雇したこと、(2)平成5年年末一時金をカットしたこと、(3)同6年6月度及び同年7月度賃金をカットしたこと、(4)同年度の賃上げを行わなかったこと、(5)上記(1)の配置転換及び(2)ないし(4)に関する団体交渉に誠実に応じなかったことが争われた事件で、初審大阪地労委は、いずれも不当労働行為に当たらないとして組合の申立てを棄却したところ、これを不服として組合から再審査の申立てがなされ、中労委は、初審命令を維持し、本件再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1102 業務命令違反
1300 転勤・配転
X1は、正当な理由がなく配転命令を拒否し、会社の業務命令に従わないで出社しなかったものであるから、同人に対する懲戒解雇には合理的な理由があり、不当労働行為に当たらないとした初審の判断は相当である。
1201 支払い遅延・給付差別
復職時の協議において、同人に対する年末一時金は賃金の1カ月相当分の額と定められていたことからすれば、同人に対する同年年末一時金のカットは、会社の経営上の都合により、全従業員との横並びで行われたものというべきであり、同人が組合員であるためにされたものとは認められず、これを不当労働行為に当たらないとした初審判断は相当である。
1102 業務命令違反
1201 支払い遅延・給付差別
1203 その他給与決定上の取扱い
配転が、何ら不合理とは認められず、5月9日の出来事もX1に対する集団的つるし上げなどというものではなく、同人は、正当な理由がなく、業務命令に従わず出社しなかったものであり、会社がこれについて、債務の本旨に従った労務の提供とはいえないとして、同年6月度及び7月度の賃金から当該日数分をカットしたのは正当であり、これを不当労働行為に当たらないとした初審判断は相当である。
1102 業務命令違反
1201 支払い遅延・給付差別
X1は、配転命令が何ら不合理なものではないにもかかわらず、正当な理由もなくこれを拒否したばかりでなく、会社の業務命令にも従わず、出社しないという態度をとり続け、長期にわたって債務の本旨に従った労務の提供を行わなかったものであり、このような勤務態度からすると、会社が組合に対し団体交渉の席上、X1の賃上げについては同人の配転問題が解決するまで回答できない旨述べ、結局同人について同年4月度賃金からの賃上げの合意が成立しないまま解雇に至ったことは、同人が組合員であることを理由とする不利益取扱いとはいえないというべきであり、これを不当労働行為に当たらないとした初審判断は相当である。
2249 その他使用者の態度
2301 人事事項
会社の交渉態度に問題があったことは否定できないが、第3回団交以降は、X1の勤務状況の不良、配転命令の拒否、業務命令に対する不服従が続いていることが労使間の当面する最も大きな問題となっており、これが会社の交渉態度にも大きく影響していると認められることを総合的に判断すれば、会社の交渉態度が不誠実であって不当労働行為に当たるとまですることはできないというべきであり、これを不当労働行為にあたらないとした初審判断は相当である。
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業種・規模 |
情報サービス・調査業(ソフトウェア業等)、広告業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集117集651頁 |
評釈等情報 |
 
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