労働委員会命令データベース

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概要情報
事件名  港高周波工業 
事件番号  大阪地労委 平成11年(不)第86号 
申立人  全国金属機械労働組合港合同 
申立人  全国金属機械労働組合港合同港高周波支部 
被申立人  港高周波工業株式会社外3名 
命令年月日  平成13年11月30日 
命令区分  一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) 
重要度   
事件概要  会社が労使協定に基づく事前協議を行うことなく破産申立て及び解雇を行ったこと並びに破産申立てに係る紛争の解決のための団体交渉を拒否したことが不当労働行為であるとして争われた事件で、元社長であるY1に対して破産申立てに至った経過の説明を議題とする団体交渉の実施及び文書手交を命じた。 
命令主文  1 被申立人Y1は、申立人との間で、港高周波工業株式会社の破産申立てに至っ
 た経過の説明を議題とする団体交渉を行わなければならない。
2 被申立人Aは、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならな
 い。
                 記
                             年 月 日
  全国金属機械労働組合港合同
   委員長    X1   殿
  全国金属機械労働組合港合同港高周波支部
   執行委員長   X2   殿
                             Y1
  私が行った下記の行為は、大阪府地方労働委員会において労働組合法第7条
 第2号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められました。今後この
 ような行為はいたしません。
 (1)平成11年9月11日の港高周波工業株式会社の破産申立てに際して、
   貴全国金属機械労働組合港合同及び貴全国金属機械労働組合港合同港高周
   波支部との事前協議を全く行わなかったこと。
 (2)平成11年9月11日の港高周波工業株式会社の破産申立以降、貴全国
   金属機械労働組合港合同及び貴全国金属機械労働組合港合同港高周波支部
   から申入れのあった破産申立てに至った経過等に関する団体交渉に同12
   年10月4日まで応じなかったこと。
3 被申立人Y1に対するその他の申立ては、棄却する。
4 被申立人港高周波工業株式会社、同Y2及び同Y3に対する申立ては、却下する
 。 
判定の要旨  4912 破産事業における使用者
5144 不当労働行為でないことが明白
会社は、破産終結決定により法的に存在しないことから、会社に対する申立てが却下された例。

4912 破産事業における使用者
会社の実態はY1の個人企業であり、会社とY1は一体であると判断され、会社が法的に消滅したとしてもY1は被申立人適格を有するとされた例。

4905 経営補助者
5144 不当労働行為でないことが明白
会社の取締役であるY2には直接使用者としての責任を問うに足る特段の事情があったと認めるに足る疎明がなく、また、会社の破産申立ての代理人弁護士であるY3については、組合員の労働条件の決定につき現実的かつ具体的に支配力を有する者であるとまで見ることができず、いずれも却下された例。

1800 会社解散・事業閉鎖
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
破産申立て及びこれに伴う解雇は経済的理由によるやむを得ないものであると判断され、組合壊滅を唯一の又は主たる目的としたものではないとして不当労働行為であるとまではいえないとされた例。

3103 労働協約締結をめぐる行為
4614 文書手交のみを命じた例
4912 破産事業における使用者
会社が、破産申立てに当たり破産手続をとる場合も適用のある事前協議同意約款を無視したことは、正当な理由なく組合の存在を軽視又は無視した行為と言うべきであり、組合の破壊につながる支配介入行為であって、労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であるとされた例。\r\n\r\n 会社がすでに法的に消滅していることから、会社と同一性を有し、会社と同様の責任を負うべきAに対して文書手交のみが命じられた例。

2242 回答なし
4500 交渉拒否理由または交渉条件に関する指示に触れた例
4912 破産事業における使用者
破産の申立て・宣告が行われ、従業員を解雇した場合であっても、Y1の労使関係の当事者たる地位が当然になくなるわけではなく、Y1は破産申立てに至った経緯等について組合から団体交渉の要求があった場合にはこれに応ずる義務があるものと判断され、また、団体交渉を拒否するに足りる特段の事情が存するとは認められないことから、破産宣告を受けたことを理由とする会社の団体交渉拒否は、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であるとされた例。

4300 労組法7条2号(団交拒否)の場合
4502 交渉事項を対象に交渉出席者に触れた例
4912 破産事業における使用者
本件救済申立ての後、会社は団体交渉に応じているが、実質的な交渉に入ることができなかったものであり、それ以降も組合からの団体交渉の申入れに何ら対応していないことから誠実団交応諾に係る被救済利益はなおも失われていないと判断するのが相当とされ、一方、すでに会社が法的に消滅していることから、Y1に対して破産申立てに至った経過の説明を議題とする団体交渉応諾が命じられた例。

業種・規模  金属製品製造業 
掲載文献  不当労働行為事件命令集121集395頁 
評釈等情報   

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顛末情報
事件番号/行訴番号 命令区分/判決区分 命令年月日/判決年月日
中労委 平成13年(不再)第62号 再審査棄却(初審命令をそのまま維持)  平成15年 6月 4日 
 
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