概要情報
事件名 |
南労会(不誠実団交) |
事件番号 |
大阪地労委 平成11年(不)第99号
|
申立人 |
全国金属機械労働組合港合同南労会支部 |
申立人 |
全国金属機械労働組合港合同 |
被申立人 |
医療法人南労会 |
命令年月日 |
平成13年10月25日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
|
事件概要 |
法人が、①組合と誠実に団体交渉を行わないまま組合員を職員休職担当から介護職に業務変更したこと、②職務変更等に抗議してストライキを行った同人の賃金及び一時金をカットしたことが争われた事件で、組合員の職務変更についての不誠実団交に関する文書手交を命じ、その余の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人らに対し、下記の文書を速やかに手交しなければならな い。 記 年 月 日 全国金属機械労働組合港合同 委員長 X1 殿 全国金属機械労働組合港合同南労会支部 執行委員長 X2 殿 医療法人南労会 理事長 Y1 当医療法人が貴組合員X3氏に対する業務指示に関する団体交渉において誠意 ある対応をしなかったことは、大阪府地方労働委員会において、労働組合法第 7条第2号に該当する不当労働行為であると認められました。今後このような 行為を繰り返さないようにいたします。 2 申立人らのその他の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1204 スト・カット
法人の業務指示に対抗したストライキであっても、組合員がストライキ期間中は自らの意思で労務の提供を停止したのであるから、組合員に同期間中の賃金請求権は有しないというべきであり、法人が組合員にストライキ期間中の賃金を支払わなかったことは、不当労働行為には当たらないとされた例。
4500 交渉拒否理由または交渉条件に関する指示に触れた例
法人は、一応団交に応じ、業務指示の必要性について説明しているものの、業務指示に関連するデイケア事業等の指示を一切拒否しているのであるから、このような法人の対応は誠実な団交を行ったとはいえず、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為とされた例
4615 P.Nを認めないことに理由を付した例
法人の組合員に対する職員給食業務から介護職への業務指示は、業務の効率化や新規事業の実施を企図して行ったとみるのが相当であり、また、業務指示の内容も一定の合理性が認められることから、法人が、組合員であることを嫌悪し、同人に不利益を与えようとの不当労働行為意思に基づいて発せられたものということはできず、不当労働行為には当たらないとされた例。
|
業種・規模 |
医療業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集121集241頁 |
評釈等情報 |
 
|