概要情報
事件名 |
東日本旅客鉄道(立川車掌区脱退勧奨) |
事件番号 |
中労委 平成 3年(不再)第48号
中労委 平成 3年(不再)第50号
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再審査申立人 |
国鉄労働組合東京地方本部 |
再審査申立人 |
東日本旅客鉄道株式会社 |
再審査申立人 |
国鉄労働組合東京地方本部八王子支部外1労働組合 |
再審査被申立人 |
国鉄労働組合東京地方本部八王子支部外1労働組合 |
再審査被申立人 |
東日本旅客鉄道株式会社 |
再審査被申立人 |
国鉄労働組合東京地方本部 |
命令年月日 |
平成11年10月20日 |
命令区分 |
一部変更(初審命令を一部取消し) |
重要度 |
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事件概要 |
区長Y1が組合員X1ら4名に対し脱退勧奨を行ったことが不当労働行為であるとして争われた事件で、東京都地方労働委員会は会社に当該区長の組合員X1に対する言動が不当労働行為に当たるとして文書掲示を命じ、その余の申立てを棄却したところ、会社及び組合の双方がこれを不服としてそれぞれ再審査を申立てていたもので、初審命令の文書掲示の文言を一部変更したほかは、本件再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
I 初審命令主文第一項中記を次のとおり変更する。 記 当社が、昭和62年9月及び同年10月、立川車掌区長を通して、貴組合の組合員X1及び同X2に対し、貴組合からの脱退を勧奨したことは、不当労働行為であると中央労働委員会により認定されました。 今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。 平成 年 月 日 国鉄労働組合東京地方本部 執行委員長 X3 殿 国鉄労働組合東京地方本部八王子支部 執行委員長 X4 殿 国鉄労働組合東京地方本部八王子支部 立川車掌区分会 執行委員長 X5 殿 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役 Y2 II その余の本件各再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
区長が転勤内命の連絡の際に組合脱退を促す発言が認められ、また、「転勤する時は、皆きれいな身体になって行くそうだ。君一人だ国労で行くのは。大勢に従っていた方がいい。やめる気はないか。」などと述べていたり、転勤の事前通知書交付前にしきりに同人に電話をしたり、区長室に呼びだしたりしていることをみると、転勤上の助言のみが目的という会社の主張よりも脱退勧奨であると認められる。
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
業務上の過失により呼び出しを受けた際に区長から「会社は東を向いている。あなたの組合は西を向いている。方向を変えないか、変えなければ、若いやる気のある人と交替する。」などと述べ、人事上の不利益を示唆し、国労からの脱退を勧奨したものと認められる。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集115集884頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 2000年4月 967号 12頁 
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