概要情報
| 事件名 |
宮田運送 |
| 事件番号 |
神奈川地労委 平成 5年（不）第15号
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| 申立人 |
全日本運輸一般労働組合アズマインターナショナル支部宮田運送分会 |
| 申立人 |
全日本運輸一般労働組合アズマインターナショナル支部 |
| 申立人 |
全日本運輸一般労働組合神奈川地方本部 |
| 被申立人 |
宮田運送 株式会社 |
| 命令年月日 |
平成 7年 2月22日 |
| 命令区分 |
一部救済（命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む） |
| 重要度 |
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| 事件概要 |
本件は、(1)会社の拒否により未実施に終わった団交に出席した組合員8名をその当日に解雇したこと（その後会社は8名全員について解雇を撤回）、(2)団交を拒否し続け、また、団交に応じた後も上部団体の役員の出席に制限を加えたこと、(3)上記(1)で解雇した組合員以外の組合員に対して、組合への加入継続の意思を確認した上、継続の意思を示した6名を解雇したこと（その後1名は退職、残り5名について会社は解雇を撤回）が不当労働行為であるとして争われた事件である。
神奈川地労委は、(1)及び(2)について、会社が既に支払ったバック・ペイと労基法に基づき算定された賃金相当額との差額の支払い等、(3)について、組合員に対し、脱退勧奨をして組合の運営に支配介入しないこと、(1)(2)(3)の全てについて文書掲示することを命じた。 |
| 命令主文 |
1 被申立人は、申立人全日本運輸一般労働組合神奈川地方本部アズマインターナショナル支 部宮田運送分会組合員又は組合員であった者、Ｘ1、Ｘ2、Ｘ3、Ｘ4、Ｘ5、Ｘ6、Ｘ 7、Ｘ8、Ｘ9、Ｘ10、Ｘ11、Ｘ12、Ｘ13及びＸ14に対し、解雇の日から平成6年1月25日 （Ｘ10にあっては、平成5年11月17日）までの労働基準法第12条に基づく平均賃金により算 定された賃金相当額と既に支払われた賃金の額との差額を支払わなければならない。
2 被申立人は、申立人全日本運輸一般労働組合神奈川地方本部アズマインターナショナル支 部宮田運送分会の組合員及び組合員であった者に対する平成6年1月26日から職場復帰の日 の前日までの賃金相当額の支払いなどを議題とする申立人ら組合との団体交渉を誠実に行わ なければならない。
3 被申立人は、申立人全日本運輸一般労働組合神奈川地方本部アズマインターナショナル支 部宮田運送分会の組合員に対し、脱退勧奨をして、申立人ら組合の運営に支配介入してはな らない。
4 被申立人は、本命令を受けた後、速やかに下記の文書を縦55cm×横80cmの白紙に楷書で明 瞭に記載し、被申立人会社の横浜営業所の見やすい場所に、毀損することなく10日間掲示し なければならない。 |
| 判定の要旨 |
2000 人員整理
分会を結成し団体交渉を申し入れた分会員14名を順次懲戒解雇、予告解雇したことは、その手法においても、その理由の合理性においても妥当なものとは言い難く、本件解雇に同人らの組合活動を嫌悪し、抑制するためになしたものとされた例。
2213 交渉人数
上部団体役員の参加人数を制限し続けている会社の対応は、誠実な交渉態度とはいえないとされた例。
2621 個別的示唆・説得・非難等
3410 職制上の地位にある者の言動
分会員の分会残留意思を確認し、順次解雇する中で、脱退者は解雇されなかったことから判断して、会社が解雇にからめて脱退工作を行ったことは明らかであるとされた例。
4102 承認・合意
4302 組合員資格喪失者（含組合脱退・死亡）
解雇の撤回後、会社を退職した分会員及び分会を脱退した分会員については、これらの者が未払賃金の請求を積極的に権利放棄し、その回復を図る意思のないことを表明していない以上、組合にはこれら者についての救済利益があるとされた例。
4407 バックペイの支払い方法
解雇を撤回されたものの、直ちに復帰しなかった分会員のバック・ペイについては、解雇の日から解雇撤回の日までの間につき、労基法12条による平均賃金によって支払われるべきものとされた例。
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| 業種・規模 |
道路貨物運送業 |
| 掲載文献 |
不当労働行為事件命令集101集114頁 |
| 評釈等情報 |
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