概要情報
事件名 |
モービル石油(団交) |
事件番号 |
大阪地労委 昭和63年(不)第53号
大阪地労委 昭和63年(不)第54号
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申立人 |
スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合モービル大阪支店支部 |
被申立人 |
モービル石油 株式会社大阪支店 |
被申立人 |
モービル石油 株式会社 |
命令年月日 |
平成 4年 8月 7日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、従業員がなした組合差別発言についての団交、組合との事務折衝及び組合役員の配転についての団交に誠意をもって応じなかったことが争われた事件で、会社の対応は不誠実とはいえないとしていずれの申立てについても棄却した。 |
命令主文 |
1 申立人のモービル石油株式会社大阪支店に対する申立ては却下する。2 申立人のモービル石油株式会社に対する申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
2240 説明・説得の程度
本件差別発言に関する団交において、会社は事実関係を十分説明するなど採りうる措置を講じているので、団交打ち切り後、会社が本件にかかる団交に応じないことについては、やむを得ないとされた例。
2216 その他
本件事務折衝が一部団交を補足する機能があるとしても、団交と同じ役割をもっているとまではいえず、会社が本件事務折衝を拒否しても団交拒否には当たらないとした例。
2216 その他
会社の一連の事務折衝拒否等を考慮すると、会社が事務折衝に応じなかったことがあっても、これをもって直ちに不当なものとはいえないとされた例。
2244 特定条件の固執
本件異動についての団交等において、組合は自己の主張に固執し、会社との議論は常に平行線をたどっており、これ以上議論を重ねても進展する見込みがないので、会社が団交に応じなくてもやむをえないとされた例。
2300 賃金・労働時間
本件差別発言は、同和問題に事寄せて、支部組合員ないし支部を他の従業員と差別する意味合いをもっており、団交事項になりうるとされた例。
4905 経営補助者
企業主体である会社の構成部分にすぎない大阪支店は法律上独立した権利義務の帰属主体と認められないので、同支店に対する本件申立てが却下された例。
5200 除斥期間
本件差別発言の団交打切宣言後、約 2年10か月後に申し立てられ、その間支部は後期、釈明、協議要求を続け、本件申立ての1年以内に団交要求書を提出しているので、本件申立ては申立期間を徒過していないとされた例。
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業種・規模 |
石油製品・石炭製品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集95集825頁 |
評釈等情報 |
 
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