概要情報
事件名 |
東豊観光(配転) |
事件番号 |
大阪地労委 平成 3年(不)第34号
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申立人 |
自交総連東豊観光労働組合 |
被申立人 |
東豊観光 株式会社 |
命令年月日 |
平成 5年 8月18日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合の執行委員であるX1を観光業務から整備業務へ配置転換させたことが争われた事件で、X1に対する配転命令がなかったものとしての取扱いを命じ、その措置として観光業務を主体とする業務に従事させること、観光業務を主体とする業務に従事させるまでの間、X1が観光業務に従事していたら得たであろうとされる各手当と寸志等の収入相当額の支払い及び文書手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合員X1に対し、次の措置を含め、平成 3年 6月18日付け会社南営業所整備課への配置転換がなかったものとして取り扱わなければならない。 (1) 観光業務を主体とする業務に従事させること (2) 平成 3年 6月18日以降命令交付日までの間、同人が観光業務に従事していれば得たであろう走行手当、宿泊手当及び残業手当合計相当額として 1,404,000円 (月額54,000円) 、寸志、紹介料収入合計相当額として 1,768,000円 (月額68,000円) 並びにこれらに命令交付日から同金額を支払うまでの間年率5分を乗じた金額を支払うこと (3) 命令交付日から同人を観光業務を主体とする業務に従事させるまでの間、同人が観光業務に従事していれば得るであろう走行手当、宿泊手当及び残業手当合計相当額 (月額54,000円) 並びに寸志、紹介料収入合計相当額 (月額68,000円)を支払うこと 2 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。 記 年 月 日 自交総連東豊観光労働組合 執行委員長 X2殿 東豊観光株式会社 代表取締役 Y1 当社が貴組合員X1氏に対し会社南営業所整備課への配置転換を命じたことは、大阪府地方労働委員会において、労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
執行委員X1を観光業務から整備課へ配転したことが、先例のないことや、社長がX1に組合脱退を慫慂していることからみて不当労働行為とされた例。
4407 バックペイの支払い方法
配転により減収となった客の寸志(チップ)、紹介料相当額も、会社の賃金政策等からみて、会社に負担させ、バックペイの一部として支払わせることが相当であるとされた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(バス専業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集97集414頁 |
評釈等情報 |
 
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