概要情報
事件名 |
アイムス |
事件番号 |
神奈川地労委 平成 3年(不)第8号
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申立人 |
神奈川シティユニオン |
被申立人 |
株式会社 アイムス |
命令年月日 |
平成 5年 3月11日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、組合員に残業をさせない行為は、組合を苦しめるために意図的になされた不当労働行為であるとして争われた事件である。 神奈川地労委は、申立人組合員に対して残業をさせない差別の禁止、及び文書掲示を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人会社は、申立人組合員に対して、組合活動を理由として、残業をさせないという差別をしてはならない。 2 被申立人会社は、本命令を受けた後、速やかに下記の文書を縦55センチメートル、横80センチメートルの白紙にかい書で明瞭に墨書し、被申立人会社の本社の見やすい場所に、き損することなく10日間掲示しなければならない。 記 当社の次の行為は、今般神奈川県地方労働委員会において、不当労働行為と認定されました。当社は、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 貴組合員に対して、組合活動を理由として、残業をさせないという差別をしたこと。 平成 年 月 日 神奈川シティユニオン 執行委員長 X1殿 株式会社アイムス 代表取締役 Y1 3 申立人のその余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
1302 就業上の差別
会社が他の従業員には残業を命じながら組合員X1に対しては残業をさせない行為が不当労働行為とされた例。
4421 文書掲示等を命じた例
会社が組合員X1の業務量を減らし、残業をさせない行為を継続している事情にかんがみ、文書掲示を命じた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
3106 その他の行為
会社部長が組合員X1の営業車に同乗しようとした行為が支配介入でないとされた例。
1400 制裁処分
組合の方針に基づき土曜日直を拒否したことを理由に組合員X1を減給処分に付し、始末書の提出を求めたことが不当労働行為でないとされた例。
1603 組合活動上の不利益
組合結成準備段階において会社がX1の予定売上額を他の者に比べて大巾に増加させたことが、同人を組合結成準備から離反させようとしたものとは認められないとされた例。
2610 職制上の地位にある者の言動
2700 威嚇・暴力行為
会社営業部次長Y2が組合員X1に完全歩合制の契約社員になるようにとの話をしたことが、業務上の理由にもとづくもので、組合結成準備ゆえの不利益取扱いと断ずることはできないとされた例。
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業種・規模 |
物品賃貸業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集96集305頁 |
評釈等情報 |
 
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