概要情報
事件名 |
東日本旅客鉄道(上野保線区脱退勧奨) |
事件番号 |
東京地労委 昭和63年(不)第15号
|
申立人 |
国鉄労働組合東京地方本部上野支部上野保線区分会 |
申立人 |
国鉄労働組合東京地方本部上野支部 |
申立人 |
国鉄労働組合東京地方本部 |
被申立人 |
東日本旅客鉄道 株式会社 |
命令年月日 |
平成 1年12月 5日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
|
事件概要 |
保線区の区長らが、組合脱退勧奨をしたことが争われた事件で、区長らをして組合脱退勧奨をする支配介入の禁止、文書手交及び履行報告を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人東日本旅客鉄道株式会社は、上野保線区の区長や助役らをして、申立人国鉄労働 組合東京地方本部上野支部上野保線区分会所属の組合員に対し、国鉄労働組合からの脱退を 勧奨する言動を行わせることによって、申立人分会の組織運営に支配介入してはならない。 2 被申立人会社は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記文書を55cm×80cm(新聞紙2 頁大)の白紙に明瞭に墨書して、被申立人会社の本社正面玄関前および上野保線区の従業員 の見易い場所に10日間掲示しなければならない。 記 年 月 日 国鉄労働組合東京地方本部 地方執行委員長 X1 殿 国鉄労働組合東京地方本部上野支部 支部執行委員長 X2 殿 国鉄労働組合東京地方本部上野支部上野保線区分会 分会執行委員長 X3 殿 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役 Y1 当社が、昭和63年1月30日以降、同年2月中旬頃までの間、上野保線区の区長や支区長・ 助役らをして、貴分会所属の組合員に対して、国鉄労働組合からの脱退を勧奨する言動を行 わせたことは、いずれも不当労働行為であると東京都地方労働委員会において認定されまし た。今後このような行為を繰り返さないよう留意します。 3 被申立人会社は、前第2項を履行したときは、すみやかに当委員会に文書で報告しなけれ ばならない。 |
判定の要旨 |
2610 職制上の地位にある者の言動
2621 個別的示唆・説得・非難等
会社保線区の区長及び支区長、助役らの、分会組合員に対して行った一連の言動が、組合からの脱退を勧奨した支配介入であるとされた例。
3410 職制上の地位にある者の言動
会社保線区の区長及び支区長、助役らの分会組合員に対する言動が、会社の意を承けてなした会社の支配介入行為であるとされた例。
4820 単一組織の支部・分会等
本件申立人である地本、支部及び分会は、独自の規約、会計及び執行機関を有しており、各組織単位に応じて独立した固有の組合活動を行っているので、申立人適格を有するとされた例。
|
業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集88集309頁 |
評釈等情報 |
 
|