概要情報
事件名 |
日本シェーリング |
事件番号 |
大阪地労委 昭和60年(不)第66号
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申立人 |
総評合化労連化学一般日本シェーリング労働組合 |
被申立人 |
日本シェーリング 株式会社 |
命令年月日 |
昭和63年 3月22日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、昭和59年夏季ないし60年夏季の各一時金について、申立人組合員と別組合員との間に平均支給月数に格差を設けたこと、賃上げ及び一時金協定締結に際し、業務効率等協力条項を組合が受け入れることを条件としたことが争われた事件で、申立人組合員に対し、59年冬季及び60年夏季一時金につき、申立人組合員の平均支給月数が、別組合員の平均支給月数になるよう再査定し、既払額との差額を支払うこと及びポスト・ノーティスを命じ、59年夏季一時金に関する申立ては期間徒過を理由に却下し、上記協力条項に関する申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合員に対し、昭和59年冬季一時金及び同60年夏季一時金を次のとおり是正し、これにより算出した額から既に支払った額を控除した額及びこれに年率5分を乗じた額を支払わなければならない。 (1) 申立人組合員の平均支給月数が、昭和59年冬季一時金については4.30か月、同60年夏季一時金については3.31か月となるように再査定すること (2) 上記(1)の再査定は、既に申立人組合員各人に支払った額を下回らない限度において行うこと 2 被申立人は、 1.5メートル×3メートル大の白色木板に下記のとおり明瞭に墨書して、被申立人会社正面玄関付近の従業員の見やすい場所に10日間掲示しなければならない。 記 昭和 年 月 日 総評合化労連化学一般 日本シェーリング労働組合 執行委員長 X1 殿 日本シェーリング株式会社 代表取締役 Y1 当社が行った下記の行為は、大阪府地方労働委員会において、労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 記 昭和59年冬季一時金及び同60年夏季一時金において、貴組合員を不当に低く査定して不利益に取り扱ったこと 3 申立人の昭和59年夏季一時金に関する申立ては却下する。 4 申立人のその他の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1202 考課査定による差別
組合員に対する一時金平均支給月数を別組合員と比べ低くしたことが不当労働行為とされた例。
2901 組合無視
業務効率等協力条項を賃上げ及び本件一時金協定締結の条件としたことによって、賃上げの実施時期などを別組合と比べ遅延したことはなく、本件条項を条件としたことが不当労働行為とまではいえないとされた例。
5201 継続する行為
一時金の支払は、それ自体で完結する1回限りの行為であり、継続する行為とは認められないとされた例。
5200 除斥期間
59年夏期一時金について、組合は支払後まもなく格差の存在を知り得たものと解され、その日から1年を超えた申立てであるとされた例。
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業種・規模 |
化学工業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集83集252頁 |
評釈等情報 |
 
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