概要情報
事件名 |
丸住製紙 |
事件番号 |
中労委 昭和61年(不再)第41号
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再審査申立人 |
丸住製紙 株式会社 |
再審査被申立人 |
丸住製紙労働組合 |
命令年月日 |
昭和63年12月 7日 |
命令区分 |
一部変更(初審命令を一部取消し) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合との団体交渉に関して、交渉担当者、開催時期及び回答時期につき別組合と差別して取り扱ったことが争われた事件で、差別的取扱いをせず誠実に団体交渉に応ずること及びこれに関する文書掲示を命じた初審命令について、その一部を変更して、団体交渉について別組合と差別的取扱いをしてはならないこと及びこれに関する文書の掲示を命じ、その余の再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
主 文 I 本件初審命令主文第1項及び第2項を次のとおり変更する。 1 丸住製紙株式会社は、丸住製紙労働組合との団体交渉に関して、交渉担当者、開催時期及び回答時期について、申立外丸住製紙新労働組合との間に差別的取扱いをしてはならない。 2 丸住製紙株式会社は、本命令交付の日から7日以内に、縦1メートル、横70センチメートルの大きさの白紙に下記文書を明瞭に記載し、丸住製紙株式会社の川之江工場、大江工場及び金生工場の掲示板(ただし、大江工場においては、タイムカード打刻場所付近の壁)に7日間掲示しなければならない。 記 丸住製紙労働組合 組合長 X1 殿 丸住製紙株式会社 取締役社長 Y1 丸住製紙株式会社は、丸住製紙労働組合との昭和59年春季賃上げをめぐる団体交渉に関して、丸住製紙新労働組合と差別的取扱いをしたことが不当労働行為であると中央労働委員会によって認定されました。 よって、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 II その余の本件再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2901 組合無視
2902 労組法7条2号(団交拒否)と競合
59年春季賃上げをめぐる団交に関して、交渉担当者、開催時期及び回答時期について別組合との間に差別的取扱いをしたことが支配介入であるとされた例。
5008 その他
組合の本件初審申立ての範囲は、59年春季賃上げ交渉における組合と別組合間の差別的取扱いを不当労働行為として申し立てていると解し、初審命令主文を変更した例。
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業種・規模 |
パルプ・紙・紙加工品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集84集834頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 平成1年2月10日 789号 14頁 
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