概要情報
事件名 |
豊島交通 |
事件番号 |
千葉地労委 昭和59年(不)第2号
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申立人 |
全自交千葉地方連合会豊島交通労働組合ほか7名 |
被申立人 |
豊島交通 株式会社 |
命令年月日 |
昭和61年 3月11日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合結成直後に勤務割に関する就業規則を変更し、それまで4車5人制または3車4人制(4日連続乗務して1日休む等)の勤務割であった組合役員6名を1車2人制勤務としたことが争われた事件で、上記6名の1車2人制を取消して同人らを2車3人制の勤務割に乗務させ、それまでの間の賃金差額相当額を支払うこと、及び文書手交を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人X1、同X2、同X3、同X4、同X5及び同X6に対し1車2人制の勤務割を取り消して同人らを2車3人制の勤務割に乗務させるとともに、同人らが1車2人制に乗務した日から2車3人制の勤務割に乗務するまでの間に得べかりし1車2人制の勤務割に乗務する以前の賃金相当額と、既に支払いを受けた賃金との差額を支払わなければならない。 2 被申立人は、本命令書交付後1週間以内に下記文言を記載した文書を、申立人全自交千葉地方連合会豊島交通労働組合に手交しなければならない。 記 昭和 年 月 日 全自交千葉地方連合会豊島交通労働組合 執行委員長 X1 殿 豊島交通株式会社 代表取締役 Y1 当社が貴組合所属の組合員X1、同X2、同X3、同X4、同X5及び同X6の各位に、 昭和59年5月21日から1車2人制の勤務割をしたことは、不当労働行為であると千葉県地方 労働委員会において認定されました。当社は、今後かかることをくり返さないよう約束いた します。 |
判定の要旨 |
1302 就業上の差別
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
3501 労働者の行為と不利益取扱の時期との関連
組合結成直後に勤務割に関する就業規則を変更し、それまで4車5人制(4日連続乗務して2日休む)または3車4人制の勤務割で乗務していた組合役員6名を1車2人制(隔日乗務)勤務としたことが、不当労働行為とされた例。
4407 バックペイの支払い方法
勤務割差別の救済として、新勤務割実施直前3カ月間に支払いを受けた賃金の平均月額に1車2人制に乗務した当月から2車3人制に勤務換えする月の前月までの月数を乗じて得た金額の支払いを命じた例。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集79集415頁 |
評釈等情報 |
 
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