概要情報
事件名 |
いそのさわ |
事件番号 |
福岡地労委 昭和55年(不)第16号
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申立人 |
いそのさわ労働組合 |
申立人 |
X1 |
被申立人 |
株式会社 いそのさわ |
命令年月日 |
昭和56年 9月10日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
委員長に対する定年後の再雇用拒否、団交で供与を約束した組合事務所の供与と同事務所の電話設置の拒否及び組合費のチェック・オフの一方的廃止が争われた事件で、委員長の再雇用及びバック・ペイ、組合事務所の供与及び電話の設置を拒否したり組合費のチェック・オフを廃止したりすることなどによる支配介入の禁止を命じ、ポスト・ノーティスについては申立てを棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、昭和55年10月1日付でX1を再雇用しなければならない。 なお、同人の再雇用の条件については、過去の事例を基準として決定しなければならない。 2 被申立人は、昭和55年10月1日以降、主文第1項の決定に基づき、X1が実際に就労する までの間の賃金相当額を支払わなければならない。 3 被申立人は、組合事務所の供与及び電話の設置を拒否したり組合費のチェック・オフを廃 止するなどにより、組合の運営に支配介入してはならない。 4 申立人のその余の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
1106 契約更新拒否
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
組合委員長X1に対する定年後の再雇用拒否につき、過去において再雇用を認めた5人の場合は業務遂行上必要不可欠で、X1の場合は必要性がないと断定もできないことや、辞令交付の翌日の社長の言動等からして、同人が組合結成以来その中心的人物として活発な活動を続けてきたことを理由としてなされた不当労働行為であるとされた例。
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
組合員数が減少したため労基法24条違反になるとしてチェック・オフを一方的に廃止したことにつき、少数組合とのチェック・オフといえども一方的に破棄することは許されず、まして組合に対し事情を説明の上これを納得させる努力を怠っている事情からみて、支配介入にあたるとされた例。
2800 各種便宜供与の廃止・拒否
団交で供与を約束しながら、組合事務所の供与及び同事務所に電話を設置することを拒否したことが不当労働行為とされた例。
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業種・規模 |
飲料・たばこ・飼料製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集70集279頁 |
評釈等情報 |
 
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