概要情報
事件名 |
東京流機製造 |
事件番号 |
神奈川地労委 昭和54年(不)第29号
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申立人 |
総評全国金属労働組合神奈川地方本部東京流機支部 |
被申立人 |
東京流機製造株式会社 |
命令年月日 |
昭和54年10月17日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
組合員の解雇問題については何回も協議、団交を行っていることを、組合員8名の減給処分、譴責処分問題は団交事項ではないこと等を理由に団交を拒否したことが争われた事件で、団交応諾及びポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、申立人が申し入れた次の団体交渉事項につき誠意をもって団体交渉をしなければならない。 (1) 昭和54年5月21日付けで団体交渉を求めた事項 (1) 昭和54年4月18日付けのX1、X2、X3 3名に対する平均賃金半日分の減給処分及び同日付けのX4、X5、X6、X7、X8 5名に付するけん責処分 (2) 昭和54年5月17日付けのX1、X3 2名に対する平均賃金半日分の減給処分 (2) 昭和54年5月22日付けで団体交渉を求めた事項 (1) 昭和51年5月26日付けのX1、X4 2名に対する懲戒解雇処分 2. 被申立人は、本命令交付後1週間以内に下記文書を縦1メートル、横2メートル以上の白色木板に鮮明に墨書し、被申立人会社の本社(横浜工場)正面入口附近、従業員の見易い場所に毀損することなく7日間掲示しなければならない。
記
当社は、貴支部が申し入れた昭和51年5月26日付けX1、X4に対する懲戒解雇処分及び昭和54年4月18日付けX1外2名に対する減給処分、同日付けX4外4名に対するけん責処分、同年5月17日付けX1外1名に対する減給処分についての団体交渉を拒否しましたが、これは、不当労働行為であると神奈川県地方労働委員会から認定されました。 会社は、これを深く反省し、今後再びかかる行為を繰り返さないことを誓約いたします。
昭和 年 月 日
総評全国金属労働組合神奈川地方本部東京流機支部
執行委員長 X1 殿
東京流機製造株式会社
代表取締役社長 Y1
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判定の要旨 |
2211 団交ルールの先議
2244 特定条件の固執
施設利用のルールの設定を団交の前提条件として、これに固執し懲戒処分についての団交に応じないことが不当労働行為とされた例。
2241 他の係争事件の存在
労委の仲介による和解折衝をもって団交が行われたとはいえないとされた例。
2242 回答なし
双方の主張は平行線のままであり、団交をしても意味がないとする会社の主張が斥けられた例。
2301 人事事項
組合員8名に対する減給、譴責処分は労働条件に影響を与える不利益取扱いであり、団交事項にあたるとされた例。
2241 他の係争事件の存在
懲戒解雇問題が裁判所に係属中であることは、解雇撤回に関する団交要求を拒否する正当な理由とはならないとされた例。
2240 説明・説得の程度
組合員2名の懲戒解雇に関し、何回も協議を申し入れ、また団交を行なっている旨の会社の主張が認められなかった例。
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業種・規模 |
一般機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集66集431頁 |
評釈等情報 |
 
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