概要情報
事件名 |
カルピス食品工業 |
事件番号 |
中労委昭和49年(不再)第29号
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再審査申立人 |
X1 |
再審査被申立人 |
カルピス食品工業 株式会社 |
命令年月日 |
昭和50年12月10日 |
命令区分 |
全部変更(初審命令を全部取消し) |
重要度 |
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事件概要 |
組合活動家に対する46年下期賞与の考課査定を低く査定したことをめぐる事件で、初審棄却命令を取消し、同人に対する考課査定分の訂正と差額の支給を命じ、ポスト・ノーティスについては棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 初審命令主文を取り消す。 2 カルピス食品工業株式会社は、X1に対する昭和46年度下期賞与の支給額中の考課査定分 を同人の基本給額の0.90ヵ月分相当額に訂正し、既支給額との差額を支給しなければならな い。 3 X1のその余の救済申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1202 考課査定による差別
3700 使用者の認識・嫌悪
組合活動家X1の下期賞与の考課査定を最低にランクした理由である配管切替えミスは、他の同様のミスをした者に対する措置等と比較して、又、出勤日である日曜日に欠勤したことは減点要素とされてもやむをえないが、その程度が不明確であるなど、いずれも低査定をした合理的理由とすることはできず、同人の組合活動を着目嫌悪していた会社が、前記理由に藉口してなした不当労働行為であり、これに反する初審判断は失当である。
4413 給与上の不利益の場合
下期賞与の考課査定において組合活動家X1を低くしたことに対する救済としては、考課表の評点段階のうち、全従業員の40%の者が属する第3段階(普通)に格付けするのが相当であり、既支給額中の考課査定相当分を同人の基本給の0.9ヵ月分(考課査定部分の平均支給月数)に訂正し、その差額の支給を命ずる。
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業種・規模 |
飲料・たばこ・飼料製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集57集600頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 昭和51年3月10日 585号 25頁 
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