概要情報
事件名 |
釧路交通 |
事件番号 |
北海道地労委昭和50年(不)第33号
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申立人 |
道東交通労働組合 |
被申立人 |
釧路交通 株式会社 |
命令年月日 |
昭和50年10月 4日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が一方的に会社案による新賃金体系及び新勤務体系を実施した事件で、それ以前の賃金体系及び勤務体系に復した上これらの問題を含めた労働条件について誠意ある団交とポスト・ノーティスを命じた。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、昭和50年5月21日から実施した新賃金体系及び新勤務体系を、それ以前の賃 金体系及び勤務体系に復した上、速やかに、申立人組合と、賃金、勤務体系及びその他の 労働条件について、誠意をもって団体交渉を行わなければならない。 2 被申立人は、次の様な声明を、縦1.5m×横2m以上の木製厚板に、縦書、かい書で墨書し、 会社正面玄関の従業員の見やすい場所に、この命令交付の日から2日以内に、10日間 掲 示しなければならない。 声 明 会社が、昭和50年5月21日から、一方的に会社案による賃金体系及び勤務体系を実施して 混乱を生じさせたことは、遺憾でありました。賃金、勤務体系その他の労働条件の変更につ いては、組合と誠意をもって団体交渉を行ったうえ、実施いたします。 年 月 日 (掲示日) 道東交通労働組合 執行委員長 X1 殿 釧路交通株式会社 代表取締役 Y1 3 その余の申立てはこれを棄却する。 |
判定の要旨 |
2251 一方的決定・実施
賃金体系、勤務体系等労働条件の基本的部分の低下を含むと解される内容のものを実施するについては、労働者の十分な納得が必要であるところ、16回の団交を行ったものの、会社提案の全面的受諾を組合に求めるのみで、拒否されるや一方的に実施し、その後も問題解決に積極的な姿勢を示さなかった会社の態度は、早急に既成事実を作ろうとしたもので、誠意ある団交を行ってきたとはいえない。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集57集56頁 |
評釈等情報 |
 
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