概要情報
事件名 |
三生運輸 |
事件番号 |
三重地労委昭和48年(不)第5号
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申立人 |
X1 |
申立人 |
全国自動車運輸労働組合三重支部 |
被申立人 |
三生運輸 株式会社 |
命令年月日 |
昭和50年 5月27日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
組合員を退社せしめることとなった車輛の個人償却制の導入及び試用期間中のX1を車輛乗せ替え、下車勤、本採用拒否したことが争われた事件で、X1に対する本採用拒否通知の撤回、バックペイを命じ、個人償却制の導入については棄却した。 |
命令主文 |
主 文 1 被申立人は、申立人X1に対する昭和48年9月13日付本採用拒否の通知を撤回し、且つ、 四日市営業所において運転手として処遇するとともに、同日以降本命令履行に至るまでの 間、同人が受けていたであろう諸給与相当額を支払わなければならない。 2 申立人のその余の請求は、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
0500 勤務成績不良
1302 就業上の差別
試用期間中のX1が捨てコン、空車走行などの過失をおかし、またポンプ車接触などの事故を起したことは、反社会的行為あるいは運転手としての注意力に欠け軽率であったとのそしりを免れないが、会社が同人の過失、事故を必要以上に過大評価しようとしたこと、同人の採用時に別組合への加入を暗に慫慂する態度にでたこと、同人の過失事故についてはX1の運転経験等充分吟味することなく採用したことにも一半の責任があることなどからみると、X1に対する車輛乗せ替え、下車勤、実質的解雇である本採用拒否は、X1が分会へ加入したことによる不当労働行為である。
3106 その他の行為
組合員を退社せしめる原因となった会社の車輛個人償却制の導入は個人償却制の運転手となった者に自分の車をもって稼ぎたいとの欲求が多分にあったと推認できること、生コン運送業において個人償却制なる形態が経営の妙手として広く行なわれていることなどから、それを分会壊滅の意図にもとづくものとにわかには断ぜられない。
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業種・規模 |
道路貨物運送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集55集557頁 |
評釈等情報 |
 
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