概要情報
事件名 |
三亜薬品工業 |
事件番号 |
中労委 昭和49年(不再)第8号
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再審査申立人 |
三亜薬品工業 株式会社 |
再審査被申立人 |
総評化学産業労働組合同盟三亜薬品工業支部 |
再審査被申立人 |
X1 |
再審査被申立人 |
X2 ほか2名 |
命令年月日 |
昭和49年12月 4日 |
命令区分 |
再審査棄却(初審命令をそのまま維持) |
重要度 |
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事件概要 |
ピケによる業務妨害、出荷作業中の社長等への暴行を理由に、組合役員2名を解雇し、2名を出勤停止処分に付した事件で、初審救済命令を支持し、再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
0414 ピケッティング
本件ピケの態様は、非組合員等に対して、ピケに協力して就労しないことを呼びかけるというもので特別のトラブルは生じておらず、また、組合員が管理職に罵声をあびせたのも管理職の刺激的発言に反発してなされたものと認められ、来社した業者との間にトラブルはなく、社長や一部管理職は随時出入りしていたこと、暴力の行使も認められないこと等からみて、組合のピケは全体としてみれば未だ正当な組合活動の範囲を著しく逸脱したものとは認められない。
0415 職場占拠
会社は、争議妥結の日まで組合が包装室を占拠したことは違法であると主張するが、社長が同室の使用につき注意をしたのみで退去を求めていないこと、過去の争議の際にも同じような例があったが処分がなされていないこと、会社業務に具体的な支障を来したとは認められないこと、等からみて同室に泊り込んだことをとらえて懲戒解雇の理由とするのは妥当ではない。
0416 暴力の行使等
出荷作業中の社長等への暴力行為を理由とする組合幹部2名に対する出勤停止等の処分は、出荷作業が団交直前に組合員の目につき易い方法でなされ、組合が会社の挑発行為と受けとったとしてもやむを得ない状況にあったこと、出荷作業に緊急性があったとは認められず、社長等への暴力行為の事実も確認できないこと等から考えて、懲戒処分理由としての妥当性は認められない。
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業種・規模 |
化学工業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集54集743頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 昭和50年3月10日 570号 20頁 
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