概要情報
事件名 |
第一糖業 |
事件番号 |
中労委昭和46年(不再)第37号
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再審査申立人 |
第一糖業 株式会社 |
再審査被申立人 |
第一糖業労働組合 |
命令年月日 |
昭和47年12月20日 |
命令区分 |
一部変更(初審命令を一部取消し) |
重要度 |
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事件概要 |
組合の部分ストに対抗してロックアウトを行ない、ロックアウト解除後も組合員全員に自宅待機を命じ別組合員と差別した事件で、自宅待機命令の解除、原職または原職相当職への復帰を命じた初審命令のうち、その後自主的に復職が実現していることから、自宅待機解除部分を変更した。 |
命令主文 |
初審命令主文を次のとおり変更する。 1 第一糖業株式会社は、第一糖業労働組合の組合員(係争中の被解雇者を除く。)の職場配置について昭和45年4月30日現在における同人らの原職または原職相当職に復帰させることを原則とし、特定の職場に組合員のみを集中配置してはならない。 2 その余の再審査申立を棄却する。 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
ロックアウト解除後の職場配置で、申立て組合員を新設の部門に集中的に配置し、特にボイラーマン、看護婦などの特殊技術者を原職に程遠い小袋包装係に配置したことにつき、会社が合理的な理由をあげていないことからみても、申立て組合員を差別扱いすることで組織の弱体化をはかったものと認められる。
4301 労組法7条3号(支配介入、経費援助)の場合
再審査の段階では、自宅待機命令は解除されているので、自宅待機命令を解くことを命ずる必要はないものと考える。
5124 その他の審査手続
会社は、組合員全員を就労させているにもかかわらず、初審命令が主文で自宅待機命令を解く旨命じたのは、事実誤認による違法な命令であると主張するが、認定した事実によれば、会社が就労を指示したのは、審問結審後、命令書交付前の時期であることから、会社の主張は認められない。
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業種・規模 |
食料品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集48集544頁 |
評釈等情報 |
 
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