概要情報
事件名 |
秋田放送 |
事件番号 |
秋田地労委昭和45年(不)第2号
秋田地労委昭和46年(不)第1号
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申立人 |
X1 |
申立人 |
秋田放送労働組合 |
被申立人 |
株式会社 秋田放送 |
命令年月日 |
昭和47年 1月11日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が組合幹部に対する課長昇格内示を取り消したことをめぐって争われた事件で、同人の課長昇格と昇格に伴う差額の支払を命じ、将来にわたる抽象的不作為命令とポスト・ノーティスは棄却した。 |
命令主文 |
1. 被申立人は、申立人X1を昭和45年3月2日付で制作部課長に昇格させなければならない。 2. 被申立人は、申立人X1に対して、上記の昇格に伴う諸給与と昇格以前の諸給与との差額を支払わなければならない。 3. 申立人のその余の請求は、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
1200 降格・不昇格
2625 非組合員化の言動
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
X1に予定された製作部課長は、その職務内容からみて、労組法第2条但書第1号に規定する使用者の利益代表者とは認められないから、そのことを前提に、X1が組合を脱退しないことを理由に課長昇格の内示を取消したことは、X1に対する不利益扱いであり、組合に対する支配介入である。
1200 降格・不昇格
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
課長昇格者は、組合を離脱する慣行があるにしても、労使の力関係により余儀なくされた不公正な慣行で、一方が廃棄の表明をした場合は当然に失効するものとみられ、X1の組合残留を理由とする課長内示取消しは組合弱体化を図る不当労働行為にあたる。
1300 転勤・配転
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
会社が、社員異動を発令したり内示を取消したりすることは、業務運営上自由、かつ、一方的になせることの法律的性格はともかくとして、それは決して、無制限なものではないから、組合員であることや正当な組合活動をしたことの故をもって、不当に人事権を行使した場合は不当労働行為にあたる。
4415 賃金是正を命じた例
5004 管理職への登用の請求
不当労働行為の救済は、行政命令によって、使用者の不公正な行為がなかったならば、あったであろう状態に必要な事実上の措置を使用者に行なわせるもので、たんに課長昇格内示取消しを取消すのみでは実質上の救済とはいえないからX1を課長に昇格させるよう命ずる。
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業種・規模 |
放送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集46集37頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1972. 5. 1 146号 61頁 
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