概要情報
事件名 |
大阪貨物 |
事件番号 |
大阪地労委昭和45年(不)第62号
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申立人 |
全国自動車運輸労働組合大阪合同支部 |
被申立人 |
大阪貨物 株式会社 |
命令年月日 |
昭和46年 4月27日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が組合事務所設置等についての協定書調印を拒否し、賃上げ交渉中に、分会長に配転を命じた事件で、協定書の調印、配転取消し、原職復帰、バックペイ、ポストノーティス等を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、昭和44年9月4日、申立人組合大阪貨物分会と合意に達した協定書にすみやかに署名または記名押印することを拒否してはならない。 2 被申立人は、昭和45年5月1日づけのX1に対する配置転換を取り消し、原職に復帰させるとともに、その間の配車主任として計算した賃金を支払わなければならない。 3 被申立人は、縦1メートル、横2メートルの白色木板に、下記のとおり明瞭に記載して、会社正面付近の従業員の見やすい場所に10日間掲示しなければならない。 記 年 月 日 全国自動車運輸労働組合 大阪合同支部 執行委員長 X2 殿 大阪貨物株式会社 代表取締役社長 Y1 当社は、貴組合大阪貨物分会と昭和44年9月4日の団体交渉において合意に達した協定書への署名を理由なく遅延し、また昭和45年5月1日づけでX1氏を配置転換し、さらに団体交渉にも誠意をもって応じなかったことは、労働組合法第7条に規定する不当労働行為であると認め、ここに陳謝するとともに、今後かかる行為を繰り返さないことを誓約いたします。 以上、大阪府地方労働委員会の命令により掲示します。 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
分会長が配車主任として就業中、会社から勤務態度について注意を受けた事実はなく、その他会社の主張を裏づける具体的事実の疎明もないこと、一方、同人は活溌な組合活動を行なっていたことから勘案すれば、同人の配転は不当労働行為である。
2252 署名・調印拒否
組合の行動を抽象的に非難するのみで、合意に達した事項についての協定書の署名を拒否したことは団交の意義を失わしめるものであるから、正当な理由もなく団交を拒否したことに相当し、さらには組合の団結権をも否定する支配介入行為といわざるを得ない。
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業種・規模 |
道路貨物運送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集44集278頁 |
評釈等情報 |
 
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