概要情報
事件名 |
ネッスル日本 |
事件番号 |
神戸地裁昭和57年(行ウ)第1号
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原告 |
ネッスル日本 株式会社 |
被告 |
兵庫県地方労働委員会 |
判決年月日 |
昭和58年 3月15日 |
判決区分 |
救済命令の全部取消し |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、昭和54年の秋闘において、組合が、(1)住宅制度の拡充、(2)体育奨励金制度の新設及び(3)労働時間の短縮を要求して団交を求めたのに対し、会社側は、前年の秋闘の交渉の結果締結した協定書(54・2・21)において、(1)については、「会社は前向きに検討し、可能な限り早く結論を出す」と記載し、(2)については「組合は要求を引下げる」と記しているのであるから、改めて交渉に応ずる必要はないと拒否し、(3)については有効期間中の労働協約に労働時間の定めがあるので平和義務に反するとして団交を拒否した事件である。兵庫地労委は、これを不当労働行為と判断したが、会社の訴え提起に対し、神戸地裁は、救済命令を取り消した。 |
判決主文 |
1 被告が、兵庫県地方労働委員会昭和54年(不)第21号不当労働行為救済申立事件について昭和56年12月4日付でした別紙命令書記載の主文第1項に関する命令を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。 |
判決の要旨 |
2247 解決済
住宅制度の拡充、体育奨励金制度の新設については、労使双方の主張が対立して具体的な合意に達せず、「会社が前向きに検討して結論を出す」等の協定書が作成され、もはや交渉の余地がなく、団交拒否の正当理由がないとはいえない。
6222 団体交渉拒否
団交を再開するための要件である事情の変更を理由づける事実の存在については、団交の再開を申し入れる者がその立証責任を負い、この理は、訴訟手続はもとより、救済手続においても適用される。
5121 挙証・採証
5124 その他の審査手続
団交を再開するための要件である事情の変更を理由づける事実の存在については、団交の再開を申し入れる者がその立証責任を負い、この理は、訴訟手続はもとより、救済手続においても適用される。
6343 団体交渉拒否に関する不当労働行為の成否の判断の誤り
会社の団交拒否に正当な理由がなく、不当労働行為に該当すると判定し、組合との団交を命じた本件命令は、瑕疵ある行政処分として違法であり、取消を免れない。
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業種・規模 |
飲料・たばこ・飼料製造業 |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集18集83頁 |
評釈等情報 |
労働関係民事裁判例集 34巻2号 142号 
判例時報 1086号 140頁 
労働判例 419号 60頁 
労働経済判例速報 1153号 12頁 
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