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2 特定化学物質による中毒等(平成28年)

発生月 業種 被災状況 原因物質 発生状況 発生原因
1月 洋食器、刃物、手工具又は一般金物製造業(6309) 中毒(休業)1名 トリクロロエチレン 工場内で、バケットに入った丁番をトリクロロエチレンで洗浄する全自動超音波洗浄装置で洗浄中に、バケットから丁番が落下したため作業者1名が丁番を取り出そうと自動洗浄装置内に入った。その後、他の作業者が洗浄装置内で意識もうろう、うずくまっている作業者を発見し、呼びかけ反応もないため、消防隊員を呼んで救出された。救急搬送され、トリクロロエチレン中毒と診断された。 装置内立入禁止の措置なし
危険有害性の認識不足
適切な呼吸用保護具未着用
作業主任者未選任
管理監督不足
作業標準未作成
安全衛生教育不十分
6月 医療保健業(9424) 中毒(休業)1名 エチレンオキシド 病院内2階の中央材料室で、作業者(看護師)1名がエチレンオキシドガス滅菌器で滅菌作業を行うため、滅菌器にエチレンオキシドガスが充填されたカートリッジを装填する作業中、カートリッジを落とした。カートリッジ装填後、ガス漏れが発生したような音を聞いたため、確認のためカートリッジの装填部位に顔を近づけた。作業者はガスの拡散防止処理を行ったが、処理後、口元のしびれ、喉頭痛など中毒症状が現れ、病院を受診しエチレンオキシドガス中毒と診断された。 危険有害性の認識不足
化学物質表示不十分
作業標準未作成
リスクアセスメント未実施
安全衛生管理体制の不備
7月 卸売業・小売業(9801)
プール・浴槽循環浄化装置・薬品販売及び維持管理等
中毒(休業)1名 塩素ガス プール設備で、学校教諭が凝集剤注入装置に誤ってプール塩素濃度調整用の次亜塩素酸ナトリウムを注入したことにより、塩素ガスが発生、プール設備の保守点検業務を行っていた作業員(配管工)が塩素ガスにばく露された。被災者は帰社して数時間後、呼吸が苦しくなり、救急搬送され、塩素ガス中毒、急性呼吸不全と診断された。 危険有害性の認識不足
適切な呼吸用保護具未設置
安全衛生教育不十分
リスクアセスメント未実施
10月 ビルメンテナンス業(922) 中毒(休業)3名 フッ化水素 出張先でのトイレ清掃作業中、便器、床等の水垢洗浄のため、洗浄剤(フッ化水素含有)を使用して作業者3名が作業をしていたところ、咳、発熱、関節痛、倦怠感など体調不良を訴え、午前中に予定していた作業を全て終えた。午後からも清掃作業を再開し、水垢除去作業は行わなかったが、体調不良は改善せず、ふらつき等の症状が激しくなったため、救急搬送され、フッ化水素中毒と診断された。 換気不十分
危険有害性の認識不足
適切な呼吸用保護具未着用
作業主任者の未選定
管理監督不足
リスクアセスメント不足
12月 その他の建築事業(3506) 死亡1名 クロム酸、硫酸等 既設めっきライン補修のための塗装工事で、作業者1名が薬液槽の上に単管足場を仮設する作業中、単管足場の作業床先端から、クロム酸及び硫酸等を保有する薬液槽に墜落し、身体の65%にIII度の化学熱傷を負った。救急搬送され、搬送先の病院でクロム中毒による多臓器不全で死亡した。当時、作業者は安全帯を着用していたが、使用していなかった。 事業者間の連携不備
作業場構造の不備
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分

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