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4 その他の化学物質による中毒等(平成26年)
発生月 | 業種 | 被災状況 | 原因物質 | 発生状況 | 発生原因 |
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2月 | 無機工業製品製造業 | 薬傷3名 | ジメチルチオホスホリルクロライド |
化学製品製造工場において、被災者ら4名は、貯蔵物を排出し、苛性水により中和処理後送風機で5日間乾燥させた貯槽内で、引き渡し前点検および残留物(水垢)の除去作業を行った。その後、眼に充血、痛み等を自覚し、両目角膜びらん、両目角膜炎と診断された。 | 適切な保護眼鏡の不使用 リスクアセスメントの不実施 危険有害性の認識不足 作業標準不徹底 |
2月 | 清掃業 | 中毒1名 | メチルメルカプタン、ジメチルジスルフィド、トルエン | 被災者は、ピットと沈殿槽をつなぐ配管の詰まり確認のため、防毒マスク不着用で確認作業を行った。沈殿槽の近くを歩いていた際、意識がもうろうとし、救急搬送された。トルエン等が原因と考えられる急性ガス中毒と診断された。 | 作業標準書の不備 防毒マスクの不着用 安全衛生教育不十分 危険有害性の認識不足 |
3月 | 医薬品製造業 | 中毒6名 | ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC) | 医薬中間体の製造工程において、反応促進のために使用するジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の入ったポリタンクが横転して漏えいし、揮発した際に被災者の目に入り、角膜損傷となった。 | 保管・管理の不備 緊急対応マニュアル未整備 危険有害性の認識不足 安全衛生教育不十分 |
3月 | 発電用、送電用、配電用または産業用電気機械器具製造業 | 中毒1名 | 1,1,1,4,4,5,5-ヘプタフルオロ-3-オキサペンタン | 工場の洗浄室内の洗浄機から洗浄液が漏えいしていたことに気付いた被災者が、洗浄室内で換気等の対処を行っていたところ、気分が悪くなり、意識を失った。救急搬送され、薬物中毒と診断された。 | 設備の管理不十分 換気不十分 呼吸用保護具未着用 危険有害性の認識不足 安全衛生教育不十分 |
3月 | その他の各種化学製品製造業 | 中毒1名 | パラ−クロロアニリン | 被災者は、粉砕機を使用して結晶状のパラ‐クロロアニリンを粉砕する作業を行っていた。作業終了後、控室にて休憩を取っていたが、その後、気分が悪くなり倒れた。アニリン中毒と診断された。 | 安全衛生教育不十分 設備の管理不十分 作業標準未作成 |
5月 | 工作物の解体、移動、取り外しまたは撤去の事業 | 化学外傷、熱傷、接触皮膚炎のいずれか4名 | アルカリ性の水 | 被災者4名が地下貯水槽の解体工事において、貯水槽内で水に浮いた吹き付け材の回収作業を行っていたが、ゴム長靴内に浸水し、足に炎症を起こした。貯水槽の天井をはつる際に生じた細かなコンクリートがらが、貯水槽内に落下し、水がアルカリ性になっていた。 | 安全衛生教育不十分 危険有害性の認識不足 作業標準不徹底 |
5月 | その他の建設事業 | 薬傷3名 | 強アルカリの急結剤 | 廃棄物焼却炉の定期補修工事で、耐火物吹き付け作業を行っていた。ノズルとホースの接続部から耐火物の硬化時間促進剤である強アルカリの急結剤が漏えいし、被災者3名の皮膚に付着して薬傷(化学性皮膚炎)を負った。 | 作業開始前の設備状況不確認 安全衛生教育不十分 危険有害性の認識不足 不適切な保護具着用 |
6月 | 電子管または半導体素子製造業 | 中毒1名 | 塩化ホスホリル | 被災者は、塩化ホスホリル(薬液)の入った石英容器2個の交換作業中、足を引っかけ、床においてあった容器を転倒させて薬液を作業床に漏えいさせた。目や喉に異常を感じ、リン中毒と診断された。 | 呼吸用保護具未着用 作業標準書の不備 危険有害性の認識不足 安全衛生教育不十分 |
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