ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 雇用・労働 > 労働基準 > 安全・衛生 > 統計・災害事例 > 化学物質による災害発生事例について > 2特定化学物質による中毒等(平成25年)

2 特定化学物質による中毒等(平成25年)

発生月 業種 被災状況 原因物質 発生状況 発生原因
1月 自動車タイヤ・チューブ製造業 薬傷1名 塩化水素 屋外に設置した塩酸タンクの手動バルブを「開」側に回したところ、手動バルブと塩酸タンクをつないだ配管(塩ビ管)が折れ、塩酸タンク(FRP製)内の塩酸(含有量35%以上)約3,700Lが排液の中和ピットに流出、飛び散った。被災者は、塩酸を右頬および両膝に浴びたことにより軽い薬傷を負った(休業なし)。 作業標準不徹底
設備の管理不足
危険有害性の認識不足
1月 医療保健業 中毒1名 塩素 訪問看護による浴室の清掃中、塩素系漂白剤を排水溝に撒き、酸性の除菌剤を浴槽に撒き、スポンジで浴槽を洗った後排水溝を洗っていたところ、塩素ガスが発生し呼吸困難となった。 安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
2月 その他の金属製品製造業または金属加工業 大量漏えい シアン化ナトリウム 工場内の敷地において、除雪を委託した業者が除雪中に、敷地内に設置していた剥離液の貯蔵タンクのバルブ部分を破損し、シアン化ナトリウムを含む剥離液 5〜6tが流出した。 設備の管理不足
委託業者への危険性情報提供不足
2月 自動車整備業 中毒1名 塩酸蒸気もしくは塩素ガス 道路から水田に転落・横転した塩酸を積んだタンクローリーの引き揚げ作業中、玉掛けロープを車体下に通すために地面を掘っている際に、タンクから漏れ出した塩酸蒸気もしくは塩素ガスを吸い込み、中毒症状を引き起こした。 危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
4月 加工紙、紙製品、紙製容器または紙加工品製造業 中毒2名 塩素 廃液処理装置のPAC槽(ポリ塩化アルミニウムが入っている槽) に、ポリ塩化アルミニウムと間違って、次亜塩素酸ナトリウムを補充したため、化学反応が起き、塩素ガスが発生し、中毒となった。 呼吸用保護具未着用
作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
6月 医療保健業 中毒1名、
負傷者1名
塩素 被災者Aがポンプ室で地下水を消毒するための次亜塩素酸ナトリウム水溶液を塩化ビニル樹脂製タンクに補充する作業中にタンクが破裂し、タンクの上に置かれていたポンプが飛来し、右手指に当たり骨折した。また、事故に気付き、ポンプ室に駆けつけた被災者Bが塩素ガスを吸入し、中毒となった。 作業標準不徹底
呼吸用および眼の保護具未着用
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
緊急対応マニュアル未整備
6月 ビルメンテナンス業 中毒1名 塩素 管理しているビルのクーリングタワーの冷却水等に使用している井戸水に消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)および不純物を除去するための凝集剤(ポリ塩化アルミニウム)を注入していた。ポリ塩化アルミニウムの残量が少なくなったことから、被災者が当該溶液を注ぎ足そうとしたところ、誤って次亜塩素酸ナトリウムを注入したため、塩素ガスが発生し中毒により、のどを負傷した。 作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
6月 その他の食料品製造業 中毒1名 塩素 野菜の殺菌処理のために使用される次亜塩素酸ナトリウムが入った薬注タンクに次亜塩素酸ナトリウムを追加投入しようとして、誤って水質改善用のポリ塩化アルミニウムを投入したため、塩素が発生し、中毒となった。 作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
11月 金属表面処理業 薬傷1名 硝酸とフッ化水素が混入するミスト 金属表面処理事業場において、薬剤(成分:硝酸、硫酸、フッ化水素など)を用いて、三価クロメート処理法でアルミ金属製品の表面処理を行っていたところ、硝酸とフッ化水素が混入するミストに大量ばく露し、終業後、自宅で吐血し、上肢化学熱傷および急性肺炎となった。 危険有害性の認識不足
保護具未着用
安全衛生教育不十分

ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 雇用・労働 > 労働基準 > 安全・衛生 > 統計・災害事例 > 化学物質による災害発生事例について > 2特定化学物質による中毒等(平成25年)

ページの先頭へ戻る