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1 有機溶剤による中毒等(平成22年)

発生月 業種 被災状況 要因分類 原因物質 発生状況 発生原因
1月 その他の各種製造業 中毒1名 有機溶剤 ジクロルメタン 製造工程の焼結作業において、離型材としてジクロルメタンを41%含有する内容物の入ったスプレー缶を用いて塗布する作業に従事していたところ、有機溶剤を吸い込み、急性気管支炎となった。 危険有害性の認識不足
換気設備未設置
呼吸用保護具未着用
4月 その他の各種事業 中毒1名 有機溶剤 有機溶剤 倉庫内において、刷毛を使い手作業でゴム系溶剤型接着剤(ノルマルヘキサン、酢酸エチル、アセトン含有)を化粧板とベニヤ板に塗布する接着作業を行っていたところ、有機ガス用防毒マスクを着用していなかったため有機溶剤蒸気を吸い込み、中毒となった。 危険有害性の認識不足
換気不十分
呼吸用保護具未着用
4月 一般産業用機械装置製造業 中毒2名 有機溶剤 有機溶剤 3日前にパイプダクト床面の塗装が行われた場所において、バラスト水等を調整するシステムの調整作業を行っていたところ、有機溶剤蒸気を吸い込み中毒となった。 危険有害性の認識不足
換気不十分
呼吸用保護具未着用
5月 その他の化学製品製造業 中毒1名 有機溶剤 トルエン トルエンおよび1−ブタノール等を原料として反応および遠心分離させて樹脂改質剤の中間体を製造する工程において、遠心分離後に遠心分離機上部のバスケットの蓋を開け、有機溶剤用防毒マスクを着用し、片腕を入れてへらでバスケット内の中間体のかきとり作業を行っていたところ、マスクの面体と顔面との間に生じた隙間から有機溶剤蒸気を吸い込み、中毒症状を起こし、意識を失った。 換気設備未設置
安全衛生教育不十分
5月 飲料製造業 中毒1名 有機溶剤 オルト−ジクロルベンゼン、クレゾール 回収されたビンの分別作業を行っていたところ、ティッシュで栓がされた異臭を放つビール瓶の中にクレゾールおよびオルト−ジクロルベンゼンが入っていたため、中の液体が指先に付着した労働者をはじめとする4名が不調を訴え、急性薬物中毒となった。 換気不十分
保護具未着用
非定常作業時作業標準未整備
5月 一般産業用機械装置製造業 中毒1名 有機溶剤 有機溶剤 事業場の表面処理棟において鉄骨の錆補修作業を行っていたところ、換気のために塗装場所付近の窓は開けられていたが、工場内の局所排気装置の吸気等の影響で当該窓からは有機溶剤を含む空気が流入したため、これを吸い込み、嘔吐感、動悸の急性有機溶剤中毒症状が現れた。 危険有害性の認識不足
設備の管理不足
6月 金属加工機械製造業 中毒1名 有機溶剤 トルエン 事業場内駐車場に仮置きされた貯水槽内部において、トルエン等含有の錆び止め塗料を塗っていたところ、換気せず、呼吸用保護具も着用しないで作業を行ったため、有機溶剤中毒となった。 危険有害性の認識不足
換気設備未設置
呼吸用保護具未着用
7月 研究または調査の事業 中毒1名 有機溶剤 廃油 真空ポンプのオイルを交換するために廃油を入れていた一斗缶から、漏れたオイルを新聞紙でふき取る作業を行ったところ、激しい目まい等が生じた。 危険有害性の認識不足
換気不十分
7月 各種金属の打抜き、紋抜きまたは塑形の事業 中毒1名 有機溶剤 トリクロルエチレン プレス加工された金属部品をトリクロルエチレンが入っている超音波洗浄装置で脱脂した後、バリ取りをする作業に従事していたところ、トリクロルエチレンによる末梢神経障害を発症した。 危険有害性の認識不足
設備の管理不足
安全衛生教育不十分
8月 建築物の新設に伴う設備工事業 中毒1名 有機溶剤 シンナー 屋根塗装工事において、第3種有機溶剤を含む塗料を屋根に塗布していたところ、有機溶剤蒸気を吸い込んだため、休憩後に塗料を補充しはしごで屋根に登る際、意識がもうろうとして地面に転落した。 危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
9月 無機工業製品製造業 中毒5名 有機溶剤 ブチルセロソルブ、塩化アリル 建屋内で廃液、廃材等の産業廃棄物前処理作業を行っていたところ、気密性の高いゴーグル形状ではない保護眼鏡を使用していた労働者が、廃液に含有していたエチレングリコールモノ−ノルマル−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)および塩化アリルの蒸気にばく露し、目に痛みを覚えた。 危険有害性の認識不足
換気不十分
安全衛生教育不十分
11月 金属加工機械製造業 死亡1名 有機溶剤 ガソリン 300t油圧プレス機械の搬出後のピットを清掃していたところ、換気が不十分な状態でピット内の汚れを取るためガソリンを使用したため、ピット内にその蒸気が滞留し、労働者が酸素欠乏空気を吸入して、ピット内で倒れ死亡した。 危険有害性の認識不足
換気不十分
呼吸用保護具未着用

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