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その他の化学物質による中毒等(平成17年)

その他の化学物質による中毒等(平成17年)

発生月 業種 被災状況 要因分類 原因物質 発生状況 発生原因
1月 輸送用機械等製造業 中毒1名 その他 N,N−ジメチルアセトアミド 被災者が鋳造金型の洗浄作業のため、N,N−ジメチルアセトアミドを主成分とする洗浄剤を5ヶ月間日常的に使用していたところ、急性肝炎となったもの。被災者は呼吸用保護具等の保護具を着用し、作業場には換気設備も設置されていたが、換気能力不足のため、室内に滞留した当該物質にばく露し続けたものと考えられる。 換気不十分
2月 その他の事業 薬傷1名 その他 ペルメトリン(シロアリ薬剤) 木造建築物におけるシロアリ防除作業を被災者を含む2名で行い、一人がシロアリ薬剤(主成分:ペルメトリン)を噴霧器で吹き付けている付近で、被災者が当該薬剤の塗布作業を行っていたため、当該物質にばく露したもの。被災者らは保護眼鏡を着用しておらず、当該建築物がリフォーム中であったため、窓枠、扉等にはシートが張ってあり、自然換気も十分でなかった。 安全衛生教育未実施
保護眼鏡未着用
換気不十分
3月 化学工業 中毒1名 その他 過酸化ベンゾイル 過酸化ベンゾイルの混合物を製造する工場に設置されているろ過槽のろ布の取り替え作業を、被災者を含む2名の作業者が行った際に、ろ布を固定しているビスをドライバーで取り外した時に白煙が噴出した。被災者がこの白煙の発生を止めるために消化ポンプで放水を行っている最中に、当該白煙を吸入したもの。被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。 安全衛生教育不十分
4月 清掃・と畜業 中毒1名 その他 過酸化水素 宿泊施設の室内において、被災者が過酸化水素含有の洗浄剤を用いて室内の洗浄作業を行っていた際に、過酸化水素蒸気を吸入したもの。当該作業時において、室内の入り口及び窓は開放されていたが、換気設備は設置されておらず、被災者は呼吸用保護具を着用していなかった。 換気不十分
危険有害性の認識不足
安全衛生教育未実施
4月 その他の建設業 薬傷3名 その他 水酸化ナトリウム 製鉄所構内の工場において、鋼板の酸化膜の除去に使用するソルトバス槽の更新工事において、被災者らが槽内の水酸化ナトリウムを主成分とする固化物の粉砕、除去作業を行っていた際に化学火傷をおったもの。被災者らはゴム手袋等の有効な保護具を着用していたが、保護具の隙間から水酸化ナトリウムが侵入し、皮膚に接触したもの。 危険有害性の認識不足
4月 その他の接客娯楽業 中毒1名 その他 イソプロピルフェノール ゴルフ場メンテナンス部門の控え室において、被災者はエポキシ樹脂を用いてゴルフカートの補修作業を行っていたが、当該樹脂の硬化を早めるためヒートガンを用いて樹脂の乾燥を行っていたところ、当該樹脂からイソプロピルフェノール等が発生し、吸入したもの。被災者は手元の換気を行っていたが、換気装置の風向きが被災者の方向に向いていた。また、呼吸用保護具は使用していなかった。 換気不十分
呼吸用保護具未着用
5月 その他の建設業 中毒3名 その他 フルオロカーボン(1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン) 地盤凍結実験用のたて坑に設置された凍結管に、被災者らが不凍液(フルオロカーボン含有)を充填している際に、付近の配管のジョイント部から不凍液が漏洩した。被災者らが呼吸用保護具を着用せずに、ポリバケツで不凍液の回収作業を行ったため、フルオロカーボンを吸入した。 呼吸用保護具未着用
危険有害性の認識不足
6月 その他の商業 薬傷11名 その他 水酸化ナトリウム 48%水酸化ナトリウム水溶液をタンクから桟橋に停泊中の貨物船に配管を通じて搬送している最中に、船内にて水酸化ナトリウム水溶液が漏洩したため、自動閉鎖装置が稼働して船側のバルブが急に閉鎖された。その結果配管内が高圧となったため配管が破損し、水酸化ナトリウム水溶液が噴出し、これを桟橋周辺で作業を行っていた被災者らが浴びたもの。 非常時の作業標準未策定
7月 化学工業 中毒19名 その他 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等 当該事業場において、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンの50%水溶液の製造作業に従事していた被災者らが、当該物質又はその製造過程において発生する中間体に接触・吸入して被災したもの。当該製造過程において、被災者らは、呼吸用保護具を着用せず、また、原因物質に有効でない保護手袋を用いるなど、不適切な保護具を着用して作業にあたっていた。 危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
不適切な保護具の使用
換気不十分
10月 清掃・と畜業 薬傷5名 その他 ケイ酸メチル 工場内において、被災者らがケイ酸メチルが残存したドラム缶の開封及び洗浄作業を行った際に、当該物質の蒸気により目を負傷したもの。当該作業時において、工場内の窓や扉は閉め切られており、換気が不十分な状態にあった。 換気不十分
保護眼鏡の未使用
危険有害性の認識不足

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