Ministry of Health, Labour and Welfare

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3. 外国人就業者の就業形態・勤務実態
 (1)  正規・非正規従業員の状況
   就業者が法人で雇用される場合には、雇用契約に期限の定めのない正規従業員として、若しくは雇用契約に一定の期限がある非正規従業員として就業することになる(13ページ参照)。
 今回回答のあった全法人における従業員の平均人数は467.5人、うち非正規従業員は118.3人となっており、全従業員中4分の1を非正規従業員が占めている。
 なお、全従業員における非正規従業員が占める割合は、産業ごとに大きな違いがみられる。「通訳・翻訳・語学学校」においては、非正規従業員が占める割合が非常に高く、8割が非正規従業員として就業している。その他、「私立大学・研究機関」、「卸売・小売・商社」、「旅行・ホテル」においても非正規従業員の占める割合は比較的高く、4割近くにのぼっている。逆に、「製造業」、「情報・通信」、「金融・保険・証券」においては、非正規従業員が占める割合は低く、1割程度にとどまっている。
 なお、外国資本の参入状況別に非正規従業員の比率をみると、全体としては、外国資本が参入している法人よりも参入していない法人の方が高くなっているが、「金融・保険・証券」については、外国資本が参入している方が非正規従業員の占める割合が高くなっている。

図表3−6 全回答法人における非正規従業員の状況
  法人数 全従業員(人)A  
うち非正規従業員数(人)B 非正規従業員の割合(B/A)
全体 1,130 467.5 118.3 25.3%
  外資あり 205 704.2 110.9 15.7%
外資なし 921 413.6 118.3 28.6%
産業分野 製造業 262 1,135.9 109.9 9.7%
  外資あり 63 1,785.6 98.9 5.5%
外資なし 198 933.2 113.9 12.2%
通訳・翻訳・語学学校 82 304.0 244.7 80.5%
卸売・小売・商社 154 81.2 31.1 38.2%
  外資あり 34 121.8 30.3 24.8%
外資なし 119 51.0 16.1 31.5%
旅行・ホテル 224 167.6 62.1 37.0%
金融・保険・証券 100 138.4 17.4 12.6%
  外資あり 68 65.7 10.6 16.1%
外資なし 32 292.9 32.0 10.9%
私立大学・研究機関 204 507.1 208.2 41.0%
情報・通信 28 258.1 29.8 11.5%
  外資あり 13 318.6 31.9 10.0%
外資なし 15 205.6 27.9 13.6%
出版・印刷・広告代理 20 61.6 8.5 13.8%
その他 53 560.5 393.1 70.1%
従業員規模 0〜30人未満 311 12.6 3.0 23.8%
30〜100人未満 261 60.4 18.3 30.3%
100〜300人未満 322 180.5 52.0 28.8%
300人以上 236 1,909.0 471.3 24.7%
注) 本表では、全従業員数と外国人従業員数のいずれにも回答している法人のみについて集計している。

   外国人就業者がいる法人といない法人における非正規従業員の占める割合については、回答企業全体では大きな差はみられないものの、産業分野別には違いがみえる。「通訳・翻訳・語学学校」、「私立大学・研究機関」、「旅行・ホテル」は外国人就業者がいる法人において、いない法人よりも非正規従業員の占める割合が高くなっていた。特に「通訳・翻訳・語学学校」では、外国人就業者がいる法人において非正規従業員が占める割合が8割を超えている。
 一方、外国人就業者のいる法人において非正規従業員の割合が1割を下回っている「出版・印刷・広告代理」、「製造業」、「金融・保険・証券」、「情報・通信」、においては、非正規従業員の占める割合が、外国人就業者のいる法人よりも、外国人就業者のいない法人の方が大きくなっている。
 外国資本の参入状況別、産業分野別に外国人従業員がいる法人といない法人を比較すると、外国資本が入っている場合でも入っていない場合でも、外国人従業員がいない方がほぼ全ての産業分野において、非正規従業員の占める割合が高くなっていた。しかし、産業分野にはこだわらず、外国資本の参入状況についてのみ着目すると、外国人従業員がいる法人の方が、非正規従業員の割合が高くなっている。これは、外国資本が入っている法人はごくわずか、若しくは皆無である「通訳・翻訳会社・語学学校」や「私立大学・研究機関」において、外国人就業員がいる法人の方が圧倒的に非正規従業員の占める割合が高くなっていることが影響している。なお、従業員規模別には、非正規従業員の割合に一定の傾向をみられなかった。

図表3−7 外国人就業者の有無別にみた非正規従業員の状況
  外国人就業者がいる法人 外国人就業者がいない法人
法人数 全従業員数(人)A   法人数 全従業員数(人)A  
うち非正規従業員数(人)B 非正規従業員の割合(B/A) うち非正規従業員数(人)B 非正規従業員の割合(B/A)
全体 501 823.7 207.9 25.2% 620 185.9 47.5 25.6%
  外資あり 116 1,171.5 179.4 15.3% 89 95.1 21.5 22.6%
外資なし 384 714.8 212.2 29.7% 528 200.8 51.9 25.9%
産業分野 製造業 87 2,711.7 214.1 7.9% 173 355.0 58.5 16.5%
  外資あり 26 4,149.8 209.0 5.0% 37 124.2 21.5 17.3%
外資なし 61 2,098.7 216.3 10.3% 135 418.2 69.0 16.5%
通訳・翻訳・語学学校 46 508.4 419.6 82.5% 35 43.7 21.8 49.8%
卸売・小売・商社 42 151.3 57.7 38.2% 111 55.4 21.2 38.3%
  外資あり 20 147.1 22.3 15.1% 14 85.7 41.7 48.7%
外資なし 21 53.0 6.6 12.4% 97 51.1 18.3 35.8%
旅行・ホテル 51 348.1 141.7 40.7% 170 115.7 39.2 33.9%
金融・保険・証券 52 154.9 13.8 8.9% 48 120.6 21.4 17.7%
  外資あり 46 82.2 12.0 14.6% 22 31.3 7.5 24.1%
外資なし 6 712.5 27.3 3.8% 26 196.1 33.0 16.8%
私立大学・研究機関 185 532.8 223.1 41.9% 19 257.1 63.1 24.5%
情報・通信 15 280.5 25.9 9.2% 13 232.2 34.2 14.7%
  外資あり 7 514.6 46.7 9.1% 6 90.0 14.7 16.3%
外資なし 8 75.6 7.8 10.2% 7 354.1 51.0 14.4%
出版・印刷・広告代理 6 84.3 3.5 4.2% 13 55.5 11.4 20.5%
その他 17 1,053.7 833.8 79.1% 35 336.8 190.3 56.5%
従業員規模 0〜30人未満 78 15.1 2.8 18.7% 228 11.9 3.1 26.0%
30〜100人未満 105 60.7 19.2 31.6% 153 60.5 18.0 29.7%
100〜300人未満 159 192.7 62.2 32.3% 162 168.1 42.0 25.0%
300人以上 159 2,355.1 578.8 24.6% 77 987.7 249.2 25.2%
注) 本表では、全従業員数と外国人従業員数のいずれにも回答している法人のみについて集計している。


   さらに、外国人従業員について正規従業員、非正規従業員の比率をみると、外国人従業員が非正規従業員として就労している割合は、全体でみても7割にのぼっており、日本人も含めた全従業員に占める非正規従業員の割合(26.5%)を大幅に上回っている。
 産業分野別にみると、外国人従業員に占める非正規従業員の割合は、「卸売・小売・商社」、「その他」を除いていずれの産業分野においても全従業員数に占める非正規従業員の割合よりも大幅に高くなっており、外国人を雇用する際には雇用契約の期間を限定するケースが日本人よりも多くなっていることがわかる。中でも、「通訳・翻訳・語学学校」で9割、「旅行・ホテル」、「私立大学・研究機関」で7割の外国人従業員が非正規従業員として働いている。外国人が非正規従業員として働いている割合が高いこれらの分野では、外国人も含めた全従業員における非正規従業員の占める割合も他の分野と比べて高くなっており、日本人、外国人に関わらず、雇用期間を限定した契約形態が多くなっていることが伺われる。
 また、外国資本の参入状況別にみると、外国資本が入っている法人よりも、入っていない法人の方が、全従業員、外国人従業員ともに非正規従業員の占める割合が高くなっている。外国資本が参入している場合には、参入していない場合よりも、同一グループ内での異動等によって日本で働くようになった外国人が多いと考えられる。こうした企業内転勤では、日本と他国の間をつなげる若しくは、日本における法人経営の一翼を担うことを期待され派遣される人が多いために、以前所属していた法人でもある程度重要な地位に就いていた人が多くいると予想される。重要な地位に就いている人は、欧米諸国でも正規従業員として就労していることが多くなっており、外国資本が入っている方が非正従業員として就労している外国人が少ないのは、こうした傾向を反映したものと言えよう。
 従業員規模別では、全従業員に占める非正規従業員の割合は一定の傾向は示していないものの、外国人従業員に関しては規模が大きくなるにつれて非正規従業員の占める割合が高くなっていく。

図表3−8 外国人就業者の非正規従業員の状況
  法人数 外国人従業員数(人)A   全従業員に占める非正規従業員の割合
うち非正規従業員数(人)B 非正規従業員の割合(B/A)
全体 422 18.0 12.4 69.2% 26.5%
  外資あり 77 16.0 3.7 22.9% 14.8%
外資なし 344 18.5 14.4 78.2% 32.3%
産業分野 製造業 78 8.0 3.4 43.3% 8.6%
  外資あり 22 13.3 4.6 34.5% 5.0%
外資なし 56 4.2 2.2 51.2% 12.3%
通訳・翻訳・語学学校 44 54.2 49.3 90.8% 82.8%
卸売・小売・商社 20 2.1 0.7 33.3% 52.5%
  外資あり 8 2.6 0.1 4.8% 14.7%
外資なし 11 0.9 0.6 61.1% 11.7%
旅行・ホテル 46 5.2 4.1 79.5% 41.4%
金融・保険・証券 35 20.8 3.1 14.7% 6.5%
  外資あり 29 24.4 3.5 14.4% 10.2%
外資なし 6 0.6 0.1 25.0% 3.8%
私立大学・研究機関 170 19.5 14.1 72.5% 41.9%
情報・通信 10 6.3 2.1 33.3% 9.2%
  外資あり 5 9.2 2.4 26.1% 9.1%
外資なし 5 1.7 0.9 52.9% 10.0%
出版・印刷・広告代理 6 2.8 1.7 58.8% 4.2%
その他 13 13.7 5.7 41.6% 80.9%
従業員規模 0〜30人未満 52 3.6 1.7 47.1% 21.0%
30〜100人未満 82 6.5 3.3 51.3% 34.8%
100〜300人未満 136 9.7 5.2 53.7% 31.6%
300人以上 152 36.4 27.5 75.4% 26.1%
注) 本表では、全従業員数と外国人従業員数の合計、非正規従業員数のいずれにも回答している法人のみについて集計している。

 (2)  経営権の保有状況
   外国人就業者がいる法人(539件)のうち、経営権を持っている外国人がいる法人は87件(16.1%)であった。
 産業分野別に外国人の経営権の保有状況をみると、経営権をもっている外国人がいる法人の割合が最も高いのは「情報・通信」(52.9%)であり、次いで「金融・保険・証券」(44.6%)となっている。これは、前述のように今回の調査対象を抽出する際に、外資系企業を多く対象としたことを反映している。
 また、外国資本の参入状況によって、経営権を持った外国人がいる割合の差をみたところ、外国資本が入っている法人の方が入っていない法人よりも、経営権を持つ外国人がいる割合が高くなっている。ところが、外国資本が入っていても、経営権を持つ外国人がいる割合は5割以下にとどまっており、逆に外国資本がなくとも経営権を持っている外国人もわずかながら存在している。
 従業員規模別では、規模が小さい法人の方が経営権を持っている外国人がいる割合が高くなっている。

図表3−9 外国人の経営権の保有状況
  外国人のいる法人数  
うち経営権を持っている外国人がいる法人数 経営権を持っている外国人がいる法人の割合
全体 539 87 16.1%
産業分野 製造業 92 14 15.2%
通訳・翻訳・語学学校 50 6 12.0%
卸売・小売・商社 50 14 28.0%
旅行・ホテル 58 7 12.1%
金融・保険・証券 56 25 44.6%
私立大学・研究機関 192 4 2.1%
情報・通信 17 9 52.9%
出版・印刷・広告代理 6 1 16.7%
その他 18 7 38.9%
外資の参入状況 入っている 125 59 47.2%
入っていない 411 27 6.6%
従業員
規模
0〜30人未満 86 34 39.5%
30〜100人未満 111 20 18.0%
100〜300人未満 161 17 10.6%
300人以上 165 13 7.9%

   経営権を持った外国人がいる法人とそうでない法人では、平均の外国人従業員数はほぼ同数であるものの、法人の規模が倍近く異なっている。そのため、外国人従業員の占める割合も経営権を持った外国人がいる法人の方が倍近く高くなっている。
 産業分野別にみると、法人の規模に関わらず、概ね経営権を持った外国人がいる法人の方が全従業員に占める外国人の割合が高くなっている。なお、「私立大学・研究機関」において、経営権を持つ外国人がいる法人において、外国人従業員数の平均人数が大幅に大きくなっているのは、他よりも全従業員数、外国人従業員数ともに大幅に上回っている法人が1件含まれているためである。一方、「通訳・翻訳・語学学校」では、経営権を保有する外国人がいない法人の方が、法人全体の規模も圧倒的に大きいこともあり、平均の外国人従業員数が多くなっていた。ところが、外国人従業員の占める割合は、経営権を持った外国人がいる法人において5割を超えているように、圧倒的に高くなっている。また、「金融・保険・証券」に関しては、外資系が多く含まれているため、企業内転勤で海外の同一法人から派遣されている従業員が多くなっていると考えられる。これを反映して、経営権を持った外国人がいる法人の方が、従業員規模は小さいものの、外国人従業員数の平均人数は多くなっている。

図表3−10 外国人の経営権の保有状況にみた外国人従業員数
  経営権を持った外国人がいる法人 経営権を持った外国人いない法人
法人数 平均従業員数(人) 平均外国人従業員数(人) 外国人の占める割合 法人数 平均従業員数(人) 平均外国人従業員数(人) 外国人の占める割合
全体 86 471.5 14.8 3.1% 452 868.6 14.9 1.7%
製造業 14 2,193.2 11.6 0.5% 78 2,766.1 6.3 0.2%
通訳・翻訳・語学学校 6 33.7 17.2 51.1% 44 565.8 52.8 9.3%
卸売・小売・商社 13 61.5 2 3.3% 36 188.6 3.4 1.8%
旅行・ホテル 7 95.3 3 3.1% 51 352.2 4.9 1.4%
金融・保険・証券 25 86.9 22.9 26.3% 31 201.8 7.8 3.9%
私立大学・研究機関 4 597.5 51.8 8.7% 188 527.1 16.9 3.2%
情報・通信 9 380.2 7.3 1.9% 8 168.5 3 1.8%
出版・印刷・広告代理 1 137.0 4 2.9% 5 73.8 2.6 3.5%
その他 7 203.3 16.3 8.0% 11 1,649.0 7.4 0.4%

 (3)  間接雇用等の状況
   企業等が人材を活用する際には、直接雇い入れる方法と請負契約や派遣労働契約等によって他の法人の従業員等を活用する方法がある(14ページ参照)。前者のように従業員と企業等が直接雇用契約を締結するケースは、「直接雇用」、又後者のように労働者派遣や請負によって当該の法人で就労している場合は、「間接雇用」と呼ばれている。以下では、外国人の間接雇用の状況を中心にみていく。

  (1)  外国人派遣労働者の受入れ
   外国人を派遣労働者として受け入れている法人の割合は、全体でみると5%弱で、平均の受入れ人数は、6.8人であった。
 産業分野別に外国人派遣労働者の受入れ状況をみると、派遣労働者を受け入れている割合が高いのは「金融・保険・証券」(10.2%)や「私立大学・研究機関」(6.5%)であった。
 一方、平均の受入れ人数は、「製造業」(15.8人)、「通訳・翻訳・語学学校」(8.0人)で多くなっており、後者の分野では外国人を派遣労働者として活用している法人の割合は全体より低くなっているものの、活用している場合には、大規模に受け入れている。

図表3−11 外国人派遣労働者の受入れ状況
  合計 外国人派遣労働者の受入れ
受け入れている 受け入れていない 把握していない 無回答 平均受入れ人数(人) 最大受入れ数(人)
全体 1,272 59 1,176 18 19 6.8 64
100.0 4.6 92.5 1.4 1.5
製造業 287 16 261 7 3 15.8 64
100.0 5.6 90.9 2.4 1.0
通訳・翻訳・語学学校 94 3 89 0 2 8.0 17
100.0 3.2 94.7 0.0 2.1
卸売・小売・商社 200 6 189 0 5 1.5 3
100.0 3.0 94.5 0.0 2.5
旅行・ホテル 251 7 237 3 4 2.3 5
100.0 2.8 94.4 1.2 1.6
金融・保険・証券 108 11 93 3 1 4.4 22
100.0 10.2 86.1 2.8 0.9
私立大学・研究機関 214 14 195 2 3 2.2 5
100.0 6.5 91.1 0.9 1.4
情報・通信 32 1 31 0 0 2.0 2
100.0 3.1 96.9 0.0 0.0
出版・印刷・広告代理 23 0 21 1 1 - -
100.0 0.0 91.3 4.3 4.3
その他 58 1 55 2 0 3.0 3
100.0 1.7 94.8 3.4 0.0
注) 平均人数は、無回答を除いて算出している。

  (2)  請負契約に伴う外国人就業者の受入れ
   企業の中には、アウトソーシング企業等に請負契約によってプロジェクト単位で業務を発注しながらも、自企業内にその業務を行う場を提供して、人材を受け入れているところもある。そのような法人単位での請負契約に基づいて外国人を受け入れている法人は、4.2%となっており、1法人あたりの受入れ人数は10.9人となっている。
 産業分野別には、法人単位での請負契約を通じて外国人を受け入れている割合が最も高いのは、「通訳・翻訳・語学学校」(13.8%)であり、次いで「情報・通信」(12.5%)となっているが、平均の受入れ人数は「製造業」が最も多く、28.0人となっている。

図表3−12 法人単位での請負契約を通じての外国人の受入れ状況
  合計 法人単位での請負契約を通じての外国人の受入れ
受け入れている 受け入れていない 把握していない 無回答 平均受入れ人数(人) 最大受入れ数(人)
全体 1,272 53 1,096 35 88 10.9 250
100.0 4.2 86.2 2.8 6.9
製造業 287 18 246 13 10 28.0 250
100.0 6.3 85.7 4.5 3.5
通訳・翻訳・語学学校 94 13 60 2 19 5.6 23
100.0 13.8 63.8 2.1 20.2
卸売・小売・商社 200 4 173 3 20 1.5 3
100.0 2.0 86.5 1.5 10.0
旅行・ホテル 251 2 231 3 15 1.5 2
100.0 0.8 92.0 1.2 6.0
金融・保険・証券 108 4 95 4 5 2.5 5
100.0 3.7 88.0 3.7 4.6
私立大学・研究機関 214 8 188 5 13 2.4 5
100.0 3.7 87.9 2.3 6.1
情報・通信 32 4 26 0 2 1.8 4
100.0 12.5 81.3 0.0 6.3
出版・印刷・広告代理 23 0 20 2 1 - -
100.0 0.0 87.0 8.7 4.3
その他 58 0 53 3 2 - -
100.0 0.0 91.4 5.2 3.4
注) 平均人数は、無回答を除いて算出している。

  (3)  外国人の直接雇用・間接雇用の状況
   これまでみてきた外国人の直接雇用と間接雇用の状況についてまとめてみると、外国人を直接的若しくは間接的に雇用している法人は、4割強、そのうち大半は直接雇用によって外国人を活用しており、間接雇用で外国人を活用している法人は2割弱(568件中98件)となっている。
 産業分野別にみると、「私立大学・研究機関」では、直接雇用若しくは間接雇用によって外国人を活用している法人が9割を超えている。その大半は直接雇用による外国人就業者ではあるが、間接雇用での外国人の活用も1割程度いる。それ以外の分野では、「通訳・翻訳・語学学校」、「情報・通信」、「金融・保険・証券」においても外国人を直接的、若しくは間接的に活用している法人が5割以上となっており、これらの法人では、いずれも間接雇用で外国人を活用する割合が2割を超えている。一方、直接若しくは間接雇用で外国人が活用されている割合が4割を下回っている産業分野では、「製造業」を除いて、間接雇用により外国人を活用している割合も全体よりも低く、5%以下となっている。
 外国資本の参入状況別に、外国人の直接雇用、間接雇用の状況をみると、外国資本が入っている方が、直接、間接雇用により外国人を活用している割合が高くなっている。
 また、従業員規模別には、規模が大きくなるにつれて、直接雇用若しくは間接雇用のいずれかで外国人を活用している法人の割合が高くなっており、従業員規模が100人以上の法人では5割以上となっている。なお、従業員規模が小さい方が間接雇用のみで外国人を活用している割合は高くなるものの、従業員規模が大きくなるほど外国人の直接的並びに間接的に雇用に活用している法人が多くなっていく。

図表3−13 外国人の直接雇用・間接雇用の状況
  合計 直接雇用・間接雇用のいずれかあり   (再掲)直接雇用あり (再掲)間接雇用あり 直接雇用・間接雇用ともになし 無回答
直接雇用・間接雇用ともにあり 直接雇用のみ 間接雇用のみ
全体 1,272 568 63 470 35 533 98 699 5
100.0 44.7 (11.1) (82.7) (6.2) 41.9 7.7 55.0 0.4
産業分野 製造業 287 102 17 74 11 91 28 185 0
100.0 35.5 (16.7) (72.5) (10.8) 31.7 9.8 64.5 0.0
通訳・翻訳・語学学校 94 58 6 44 8 50 14 35 1
100.0 61.7 (10.3) (75.9) (13.8) 53.2 14.9 37.2 1.1
卸売・小売・商社 200 53 4 43 6 47 10 146 1
100.0 26.5 (7.5) (81.1) (11.3) 23.5 5.0 73.0 0.5
旅行・ホテル 251 63 4 54 5 58 9 187 1
100.0 25.1 (6.3) (85.7) (7.9) 23.1 3.6 74.5 0.4
金融・保険・証券 108 57 9 45 3 54 12 50 1
100.0 52.8 (15.8) (78.9) (5.3) 50.0 11.1 46.3 0.9
私立大学・研究機関 214 194 17 175 2 192 19 20 0
100.0 90.7 (8.8) (90.2) (1.0) 89.7 8.9 9.3 0.0
情報・通信 32 17 5 12 0 17 5 15 0
100.0 53.1 (29.4) (70.6) (0.0) 53.1 15.6 46.9 0.0
出版・印刷・広告代理 23 6 0 6 0 6 0 16 1
100.0 26.1 (0.0) (100.0) (0.0) 26.1 0.0 69.6 4.3
その他 58 18 1 17 0 18 1 40 0
100.0 31 (5.6) (94.4) (0.0) 31.0 1.7 69.0 0.0
外資の参入状況 入っている 221 123 17 102 4 119 21 97 1
100.0 55.7 (13.8) (82.9) (3.3) 53.8 9.5 43.9 0.5
入っていない 1043 442 46 365 31 411 77 597 4
100.0 42.4 (10.4) (82.6) (7.0) 39.4 7.4 57.2 0.4
従業員規模 0〜30人未満 370 98 9 74 15 83 24 270 2
100.0 26.5 (9.2) (75.5) (15.3) 22.4 6.5 73.0 0.5
30〜100人未満 273 113 10 99 4 109 14 159 1
100.0 41.4 (8.8) (87.6) (3.5) 39.9 5.1 58.2 0.4
100〜300人未満 333 169 19 141 9 160 28 164 0
100.0 50.8 (11.2) (83.4) (5.3) 48.0 8.4 49.2 0.0
300人以上 245 168 24 141 3 165 27 77 0
100.0 68.6 (14.3) (83.9) (1.8) 67.3 11.0 31.4 0.0
注) 本表では「直接雇用」は外国人従業員がいると回答したもの、「間接雇用」は外国人派遣労働者がいる若しくは請負契約による外国人を受け入れている場合として集計している。
( ) 内の数字は直接雇用・間接雇用のいずれかありを100.0%とした際の構成比。

  (4)  外国人個人事業主との契約
   外国人が日本で就業する際には、企業等に雇用されるケースが大半ではあるが、経営者として就業するケース、前述のように派遣会社と雇用関係を結んで、派遣労働者として他の企業等で就業するケースの他に、個人事業主として企業等と請負契約を結んで就業するケースがある。
 今回の回答法人の中で、外国人の個人事業主と請負契約を結んでいる法人の割合は、6.1%で、1法人あたり7.0人あった。
 産業分野別にみると、個人事業主と請負契約を交わしている割合が最も高いのは「通訳・翻訳・語学学校」(28.7%)であり、次いで「出版・印刷・広告代理」(13.0%)、「私立大学・研究機関」(11.2%)、「情報・通信」(9.4%)となっている。
 また、請負契約を結んでいる外国人個人事業主の人数が最も多いのは「通訳・翻訳・語学学校」で12.1人であった。特にこの分野では、通訳・翻訳に関する案件を受注した際に、契約を結んでいる個人事業主に発注しているケースが多いために、個人事業主と契約を交わしている割合又その人数が他の分野より多くなっていると考えられる。

図表3−14 外国人個人事業主との請負契約の状況
  合計 外国人個人事業主との請負契約の有無
ある ない 把握していない 無回答 平均契約者数(人) 最大契約者数(人)
全体 1,272 78 1,102 21 71 7.0 110
100.0 6.1 86.6 1.7 5.6
製造業 287 7 256 5 19 2.4 11
100.0 2.4 89.2 1.7 6.6
通訳・翻訳・語学学校 94 27 58 1 8 12.1 110
100.0 28.7 61.7 1.1 8.5
卸売・小売・商社 200 6 170 2 22 5.0 25
100.0 3.0 85.0 1.0 11.0
旅行・ホテル 251 4 235 2 10 1.8 2
100.0 1.6 93.6 0.8 4.0
金融・保険・証券 108 2 100 3 3 1.0 1
100.0 1.9 92.6 2.8 2.8
私立大学・研究機関 214 24 178 7 5 5.8 31
100.0 11.2 83.2 3.3 2.3
情報・通信 32 3 28 0 1 3.3 6
100.0 9.4 87.5 0.0 3.1
出版・印刷・広告代理 23 3 18 1 1 4.7 6
100.0 13.0 78.3 4.3 4.3
その他 58 1 55 0 2 1.0 1
100.0 1.7 94.8 0.0 3.4
注) 平均人数は、無回答を除いて算出している。

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