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第70回WHO総会結果(概要)

1 概要

  • 期間:平成29年5月22日(月)〜5月31日(水)
  • 場所:スイス(ジュネーブ)
  • 日本政府代表団:馬場成志厚生労働大臣政務官、山本尚子審議官(国際保健医療展開担当)等
  • 本会議では、9日間に渡り、全68議題(管理(29)、技術(26)、進捗報告(13))について協議。16の決議と24の決定を採択。
  • ※WHO総会は、全加盟国代表で構成される最高意思決定機関であり、毎年1回5月に開催され、保健医療に関わる重要な政策決定を行うもの。

2 政府代表演説

 本会議では馬場成志厚生労働大臣政務官による政府代表演説を行った。新事務局長を中心としたWHO改革に対する日本の協力姿勢と期待を表明し、本年度に日本で開催予定の国際会議を含め、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)※の達成に今後も貢献していく決意を表明。

  • ※WHOによる定義では「すべての人が適切な予防、治療、リハビリなどの保健医療サービスを、必要なときに支払い可能な費用で受けられる状態」のこと

3.主な成果

  1. (1) 事務局長の選出: 全加盟国による投票で新事務局長にテドロス氏(エチオピア)を選出。選出直後のセッションでは、馬場成志厚生労働大臣政務官が西太平洋地域を代表して同氏に対する祝辞を述べた。
  2. (2) 2018−2019年の予算案: 3%の分担金増加を含む事務局提案の予算案を承認。健康危機プログラムや薬剤耐性対策の予算を増額、非感染性疾患や旅費などの運営予算を減額。我が国からは、更なる効率化や優先順位付けの必要性等を述べ、効果的および効率的に活用されることを求めた。
  3. (3)健康危機プログラムの進捗や国際保健規則(IHR)の世界実施計画について協議を行い、我が国からは、プログラムの更なる改善を求めつつ、合同外部評価(JEE)の重要性について強調し、今後も途上国のIHRコア能力強化に貢献していく旨を述べた。
    その他、難聴、NCD、がん、認知症、予防接種、敗血症などの議題において、我が国も積極的に議論に貢献し、戦略や行動計画等を承認・歓迎し、実施の推進を求める決議が採択された。

4.その他の我が国の貢献と発信

  1. (1)テドロス新事務局長との面談
    馬場成志厚生労働大臣政務官はテドロス次期事務局長と会談。テドロス氏よりこれまでの日本のUHCおよび健康危機についてのリーダーシップに敬意が示された。また、これから様々な機会を通じて、一緒に世界的にUHCを進めていくことに合意した。
  2. (2)各国代表との面談
    馬場成志厚生労働大臣政務官は積極的に二国間会談を行った。スイス、ルクセンブルクからは日本の高齢化施策に関する関心が示され、モンゴル、ミャンマー、ラオスからは保健分野の日本の支援に対して感謝の意が述べられた。
  3. (3)WHO執行理事に選出される
    ベナン、ブラジル、ジョージア、イラク、イタリア、日本、スリランカ、スワジランド、タンザニア、ザンビアから新しく執行理事が選出され、日本は慶應義塾大学特任教授の中谷比呂樹氏を指名した。
  4. (4)サイドイベント
    5つのサイドイベントを共催した。CEPI※のサイドイベントでは、山本尚子審議官がドナーを代表して各国への参加を呼びかけ、UHC2030のサイドイベントでは、山本尚子審議官が12月に日本で開催予定の「UHCフォーラム2017」について紹介した。
  • ※CEPI(Coalition for Epidemic Preparedness Innovations:感染症流行対策イノベーション連合)は、世界的に重大な影響を与える可能性が高いものの、平時において需要が少ないエボラ出血熱等の感染症へのワクチンの国際的な研究開発の推進を目的とするパートナーシップ連合。

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