Ministry of Health, Labour and Welfare

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夏休み期間中の海外渡航者に対する感染症予防について

夏休み期間中の海外渡航者に対する感染症予防について

平成18年7月
厚生労働省健康局
結核感染症課




 7月から9月までの期間中は、海外へ渡航される方も多いことから、安全で快適に旅行し帰国いただくために、特に注意すべき感染症について情報提供致します。

 なお、海外で感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけることが必要です。基本的な対策として、飲料水、虫刺され(蚊やダニなど)、動物との接触には注意が必要です。この他、各地域における感染症の発生状況や感染症に関する情報については、検疫所・外務省等のホームページに掲載されている他、空港や港の各検疫所においても、リーフレットやポスターによる注意喚起と情報提供を行っております。海外に渡航される方は、出発前に旅行プランに合わせた情報を入手して、渡航先での感染症の発生状況に注意して安全な渡航に心がけください。

 また、帰国時に具合が悪い場合や不安に思うことがある場合には、空港や港の検疫所では健康相談を行っていますので、積極的に利用してください。

 さらに、感染症には潜伏期間があり、帰国後しばらくたってから、具合が悪くなることがあります。その際は早急に医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、動物に触れたかどうか等を必ず申し出るようにしてください。

特に注意すべき感染症

 鳥インフルエンザ


 鳥インフルエンザは、東南アジアから欧州、アフリカと拡大し、鳥からヒトへの感染事例も増加しています。2003年(平成15年)12月以降2006年7月20日現在までに、10カ国で231人(うち死亡者数133人)の患者が確認されています。

 一般的に感染した鳥と濃厚に接触すると感染します。このため、生きた鳥が売られている市場や養鶏場にむやみに近寄らないようにするとともに、手洗いやうがいの励行に心がけましょう。

 なお、検疫所においては、ポスターの掲示等により各国の鳥インフルエンザの発生状況について情報提供するとともに、帰国した際、体調等に不安がある方のために、検疫所の健康相談室で相談も受け付けております。

 蚊を介した感染症

資料3(PDF:247KB)

 渡航先(国および地域)や活動内容によって、()患する可能性のある感染症は大きく異なりますが、世界的に蚊を媒介した感染症が多く発生しています。特にマラリア、デング熱は熱帯・亜熱帯地域で広く流行しています。

 下記の疾患については、感染してからの治療よりも、蚊に刺されないための対策が重要です。蚊が特に多く発生する夕方から夜間にかけて外出する場合には以下を参考に蚊に刺されないように注意してください。

(1)マラリア

 全世界で年間3億〜5億人の患者、150万人〜270万人の死者が報告されています。マラリアを媒介する蚊は、森林地帯を中心に夜間出没します。

(2)デング熱

 全世界で年間数千万人の患者が報告されており、さらに昨年来より広い地域で大流行が頻発しています。デング熱を媒介する蚊は、日中、都市部にも出没します。時に家の中でもみられます。

(3)ウエストナイル熱

 北米を中心に毎年患者が報告されています。感染時期のピークは夏から秋です。原因となるウイルスは、アフリカ、ヨーロッパ、中東、中央アジア、北米など広い地域に分布しています。

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