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流行性角結膜炎

感染症法に基づく医師及び獣医師の届出について

37 流行性角結膜炎

(1) 定義
 アデノウイルスD 種の8、37、53、54、56、64/19a 型などによる眼感染症である。

(2) 臨床的特徴
 約1〜2週間の潜伏期の後、急性濾胞性結膜炎の臨床症状を示して発病する。結膜の浮腫や充血、眼瞼浮腫が強く、流涙や眼脂を伴う。結膜出血点の存在は特異性が高い。耳前リンパ節の腫脹と圧痛をきたす場合が多い。角膜にはび慢性表層角膜炎や多発性角膜上皮下浸潤がみられ、異物感、眼痛を訴えることがある。偽膜を伴うことも多い。通常、発病後2〜3週間程度で治癒する。感染性が大変強く、家庭内感染や院内感染を起こすことが多い。

(3) 届出基準
 患者(確定例)
 指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から流行性角結膜炎が疑われ、かつ、(4)又は(5)を満たすことにより、流行性角結膜炎患者と診断した場合には、法第14 条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届け出なければならない。
 感染症死亡者の死体
 指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から流行性角結膜炎が疑われ、かつ、(4)又は(5)を満たすこと により、流行性角結膜炎により死亡したと判断した場合には、法第14 条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届け出なければならない。

(4) 届出のために必要な臨床症状等 急性濾胞性結膜炎の臨床症状があり、かつ、下記のうち1つ以上に該当すること。
 家族に流行性角結膜炎の患者がいること
 耳前リンパ節腫脹・圧痛の臨床所見があること
 多発性角膜上皮下浸潤の臨床所見があること
 偽膜あるいは多数の結膜出血点の臨床所見があること

(5)届出のために必要な検査所見
次の表の左欄に掲げるいずれかの検査法によること
検査方法検査材料
迅速診断キットによるアデノウイルス抗原の検出結膜ぬぐい液又は結膜滲出液を含む涙液
PCR 法によるアデノウイルス遺伝子の検出


届出票(PDF:98KB) 


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