
重症急性呼吸器症候群(SARS)関連情報
(仮訳)
(平成15年3月28日改訂)
SARSのサーベイランスのための症例定義も参照してください。
可能性例の管理
・ | 個室隔離、または他のSARS可能性例と同室させて入院 |
・ | (通常の異型肺炎も含めて)肺炎の一般的な病原体を除外するための検体採取 |
・ | SARSの補助診断のための以下の検査:白血球数、血小板数、クレアチニンフォスフォキナーゼ(CPK)、肝機能検査、尿素窒素(BUN)、血清電解質、CRP、検体の採取方法は追って提供の予定 |
・ | 入院時には異型肺炎にも有効な市中肺炎を治療する抗生物質を使用 |
・ | 気管支拡張剤を用いたネブライザーの使用、胸部理学療法、気管支鏡、胃カメラ検査など気道に何らかの侵襲を与える可能性があり、飛沫を発生させる可能性がある医療行為を行う時には特に留意が必要。これらの医療行為が必要と判断した時は適切な感染予防措置をとること |
・ | SARSに対して多数の抗生物質が使用されてきたが、無効だった。ステロイド併用も含めたリバビリンの使用例が増加してきているが、臨床効果判定の指標がないため、その有効性は立証されていない。リバビリンの有効性を確立するための、多施設協同でのリバビリンの効果の検討が提案されている。 |
接触者の管理
接触者とはSARSの疑い例、または可能性例が発症するまでの10日間に症例と濃厚な接触をしたヒトと定義される。濃厚な接触とは、SARS疑い例、または可能性例の介護をしたり、同居していたり、患者の気道分泌物、体液に直接触れることを示す。
可能性例との接触者の管理
・ | 接触者にSARSに関する情報を提供する |
・ | 10日間、能動的サーベイランス下に置く |
・ | 公衆衛生担当チームの担当者が毎日訪問するか、電話する |
・ | 毎日、体温を記録する |
・ | 接触者は日常生活を送ってよいが、 |
・ | 何らかの症状が出現した場合、接触者は連絡した上で、医療機関で診察、検査を受ける。 |
・ | 最も一般的に見られる初発症状は発熱である。 |
疑い例との接触者の管理
・ | 接触者にSARSに関する情報を提供する |
・ | 10日間、受動的サーベイランス下に置く |
・ | 接触者は日常生活を送ってよいが、 |
・ | 接触者に症状が出現した場合、接触者は公衆衛生当局に電話で自己申告する |
・ | 最も一般的に見られる初発症状は発熱である |