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平成24年結核登録者情報調査年報集計結果(概況)

 本年報は、全国の保健所を通じて報告される結核登録者の状況(平成24年1月1日〜12月31日)を取りまとめたものである。

平成24年 年報のポイント

○ 欧米諸国と比較すると、日本の結核罹患率は依然として高い。 (参考資料 1 [205KB] 参照)

日本の結核罹患率(人口10万対の新登録結核患者数)(16.7)は、米国(3.4)の4.9倍、 ドイツ(4.3)の3.9倍、オーストラリア(5.4)の3.1倍。

○ 結核罹患率は減少傾向にあるが、国内では未だ年間2万1千人以上の結核患者が新たに登録されている。 (参考資料 4 [205KB] 参照)

新登録結核患者数  21,283人
罹患率 16.7 (対前年比1.0減)

○ 結核患者の高齢化が更に進んでいる。新登録結核患者の半数以上は70歳以上の高齢者が占めており、この割合は増加傾向にある。80歳以上の患者が結核患者全体の3人に1人を占め、年齢階層別罹患率も非常に高い。 (参考資料 5-1 [205KB] 、6-1 [205KB] 参照)

70歳以上の新登録患者が全体に占める割合:48.9%(H20) から 55.6%(H24)へ増加
80歳以上の罹患率(人口10万対):81.0 (H20 87.6、H21 88.3、H22 84.2、H23 85.6)

○ 受診が遅れる(症状発現から受診までの期間が2か月以上の割合)患者は依然として多く、改善はみられていない。特に働き盛りで感染性のある結核患者の遅れが目立つ。 (参考資料 10-1 [205KB] 参照)

受診の遅れ:全年齢有症状肺結核 18.7%、30-59歳有症状喀痰塗抹陽性肺結核 33.7%

○ 外国出生者の新登録結核患者数は1千人を越えている。特に若年層の新登録患者の外国出生者割合が大きく、20歳代では新登録結核患者の3人に1人以上は外国出生者である。 (参考資料 5-6 [205KB] 、5-7 [205KB] 参照)

20-29歳新登録外国出生結核患者数: 468人(36.3%) (H23 29.6%、ただし外国籍患者)
30-39歳新登録外国出生結核患者数: 237人(15.5%) (H23 13.2%、ただし外国籍患者)
     (注 平成24年より外国籍結核患者から外国出生結核患者へと統計が変更となった)

○ 結核罹患率の地域差は大きく、首都圏、中京、近畿地域等での大都市で高い傾向が続いている。 (参考資料 2-1 [205KB] 、7-1 [205KB]、7-2 [205KB] 参照)

大都市の結核罹患率: 大阪市(42.7)、堺市(27.9)、名古屋市(25.4)、神戸市(24.4)、東京都特別区(24.3)

○ 昨年倍増した潜在性結核感染症(LTBI)新登録者数は、平成24年はやや減少した。 (参考資料 5-3 [205KB] 参照)

新登録潜在性結核感染症(LTBI)治療対象者数: 8,771人(H22 4,930人、H23 10,046人)

○ 新登録結核患者で糖尿病を合併している割合は近年上昇傾向にあり、平成24年は14.3%であった。 (参考資料 12 [205KB] 参照)

糖尿病合併新登録結核患者割合: 14.3% (H21 12.6%、H22 13.3%、H23 13.7%)

1 新登録結核患者数、罹患率

参考資料 4-1 [205KB] 、4-2 [205KB] 参照)

  • 平成24年中に新たに結核患者として登録された者の数は21,283人で、前年より1,398人(6.2%)減少した。前年の減少は2.5%であったので減少は3.7ポイント上昇した。
  • 罹患率(人口10万対)は16.7であり、前年の17.7より1.0の減少で、減少率は5.6%であった。前年は罹患率が0.5の減少で、減少率2.7%であったのが、平成24年は前年に比べ減少は大きくなった。
  • 菌喀痰塗抹陽性肺結核患者数は8,237人で、前年より417人(4.8%)の減少であった。菌喀痰塗抹陽性肺結核患者が新登録結核患者数に占める割合は38.7%で前年より0.5ポイント大きくなった。
区分 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年
新登録結核患者数 24,760人 24,170人 23,261人 22,681人 21,283人
  罹患率(人口10万対) 19.4 19.0 18.2 17.7 16.7
菌喀痰塗抹陽性肺結核患者数 9,809人 9,675人 9,019人 8,654人 8,237人
新登録結核患者数に占める割合 39.6% 40.0% 38.8% 38.2% 38.7%
  • 都道府県別に罹患率をみると、大阪府、東京都、沖縄県、徳島県の順に高く、長野県、福島県、宮城県、山形県の順に低い。罹患率の一番高い大阪府は27.1、大阪府の中でも大阪市は42.7である。

参考資料 2-1 [205KB]、7-2 [205KB] 参照)

2 新登録潜在性結核感染症者数

参考資料 5-3〜5-5 [205KB] 参照)

  • 平成24年の新登録潜在性結核感染症者数は8,771人で前年の10,046人に比べ1,275人の減少であった。職業別では医療職が全体の38.7%を占めている。(新登録潜在性結核感染症患者全体に占める割合 看護師・保健師 23.2%、医師 4.2%、その他医療職 11.3%)

3 死亡者数、死亡率、死亡順位

参考資料 3 [205KB] 、 8 [205KB] 参照)

  • 平成24年中の結核による死亡者数は2,110人で、前年の2,166人に比べ56人減少、死亡率は1.7である。死因順位は、26位である。

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