
今冬のインフルエンザ総合対策について(平成18年度)
抗インフルエンザウイルス薬等の供給見込み
平成18年11月10日
1 抗インフルエンザウイルス薬の供給について(10月31日時点での企業からの聞き取り結果を基に作成)
- ○「タミフル」については、インフルエンザの流行状況に応じた適切な供給を確保する観点から、当該企業は次のような措置を講ずる予定。
・過去10年程度で最大規模の流行にも十分対応可能な量として約1,200万人分を確保
・特定地域に過剰な量が供給されることなく、インフルエンザの地域毎の流行状況に適切に対応するため、都道府県人口比に応じた初回品揃え出荷と流行状況に対応した流行出荷の2本立てにより、出荷量を調整 - ○「リレンザ」「シンメトレル」についても、各企業ともに、追加輸入等の緊急対応が可能となるよう準備。
- ○薬剤の適正使用や予防を含めた総合的なインフルエンザ対策が重要。
(1)タミフル(一般名:リン酸オセルタミビル 中外製薬)
- 特徴
A型・B型インフルエンザウイルス感染症に有効
発症後、48時間以内に投与することが必要
タミフルドライシロップは小児の適応を有する
タミフルカプセルは予防使用の適応を有するが、対象者と機会は限定的である - 昨シーズンの供給量
1,200万人分 - 今シーズンの供給予定量
1,200万人分
(タミフルカプセル75及びタミフルドライシロップ3%の合計)
- ※10カプセルを1人分、ドライシロップ1瓶(30g)を2.3人分として換算
(2)リレンザ(一般名:ザナミビル水和物 グラクソ・スミスクライン)
- 特徴
A型・B型インフルエンザウイルス感染症に有効
発症後、48時間以内に投与することが必要 - 昨シーズンの供給量
15万人分 - 今シーズンの供給予定量
30万人分
(流行状況に合わせ、更なる追加供給に対する検討を行う予定とのこと。)
(3)シンメトレル(一般名:塩酸アマンタジン ノバルティス)
- 特徴
A型インフルエンザウイルス感染症のみに有効
発症後、48時間以内に投与することが必要 - 脳梗塞後遺症やパーキンソン症候群に対する治療が主な用途であり、全量をインフルエンザ治療に使用できるわけではない。
(販売予測を上回る需要が生じた場合には、原末を緊急輸入し、製造・包装が可能であるとのこと。)
2 インフルエンザウイルス抗原検出キット(迅速タイプ)の供給について(10月31日時点での企業からの聞き取り結果を基に作成)
取扱い業者:デンカ生研(製造)、DSフォーマバイオメディカル(輸入)、富士レビオ(製造)、シスメックス(製造)、第一化学薬品(輸入)、ミズホメディー(製造)、カイノス(製造)、アルフレッサファーマ(製造)、日本ベクトン・デッキソン(輸入)等
※検査所要時間は5〜20分程度
※ほとんどの製品の有効期間は10〜21か月
- 昨シーズンの生産量(H17)
2,311万人分(うち、残量582万人分) - 今シーズンの供給予定量(H18)
約2,400万人分
(上記数量は現時点で対応可能な数量。流行状況及び備蓄要請等に合わせ、更なる追加供給に応じられるよう、検討を行う予定とのこと。)