照会先:
医薬食品局審査管理課
宇津 企画官 (4223)
鈴木 専門官 (4224)
化粧品規制協力国際会議(ICCR)第4回
結果概要
2010年7月13日から15日にかけて化粧品規制協力国際会議がトロント(カナダ)で開催され、化粧品について議論した。
化粧品規制協力国際会議(ICCR) はカナダ、欧州連合、日本及び米国の化粧品規制当局からなる国際的グループである。ICCRの目的は、国際貿易への障壁を最小化しつつ、最高レベルの世界的な消費者保護を維持することである。本会議の一部において、この規制当局のグループは各地域の化粧品業界団体との対話に参加した。
今回の会合では、以下の問題について議論した。
- 動物実験代替法
- 化粧品表示
- 利害関係者のICCRへの関与
- ナノテクノロジー
- ワーキンググループに関する標準作業手順
- 日焼け止め剤
- 微量汚染物質
次のICCR第5回は2011年に欧州で行われる。
会合の結果の概略
- 動物実験代替法
- 規制当局はICATM 1 の活動について報告を受け、確認した。
- 規制当局はICATMの活動への協力、調整、支援を継続する。
- 化粧品表示
- 産業界のワーキンググループは、表示に関する3つの不整合(小容量包装、正味容量の表示、エアゾ−ル製品の正味容量及び警告)を指摘した。
- 規制当局は、現段階では、化粧品の表示に関するワーキンググループは設立しないこととした。
- 利害関係者のICCRへの関与
- 規制当局は、利害関係者が、ICCR規制当局の検討のために、作業項目に関する詳細な提案を提出することを認める際の基準を作成することとした。
- 規制当局は、将来採択するための最終案作成に向け、新たな規制当局が参加する際の基準について検討した。
- ナノテクノロジー
- 規制当局と産業界は、化粧品に使用されるナノ物質の定義について議論するために、2009年12月に設立されたアドホックワーキンググループからの報告書について議論した。
- 規制当局は、4極における将来のナノテクノロジーに関連する活動について検討するため、各ウェブサイトに、その報告書を掲載することとした。
- 現在のワーキンググループは報告書をまとめて終了し、今後、新たなワーキンググループが安全性の検討のため組織されることとなった。
- ワーキンググループの標準作業手順
- 規制当局は、今後の採択に向けICCRのワーキンググループに関する標準作業手順書の案を作成した。
- 日焼け止め剤
- 規制当局は、日焼け止め剤の規制に対する取組みについて、情報を共有した。
- 微量汚染物質
- ICCRの微量物質に関するアドホックワーキンググループより、微量物質に関する枠組み文書及び鉛の限度値の提言についての検討状況が報告された。
- 枠組み文書及び3つの微量汚染物質(鉛、1,4-ジオキサン及び水銀)についての提言について、作業を継続することとした。
1 代替法試験協力国際会議 (ICATM)とは、ICCRによって設立された、動物実験の代替、削減及び洗練についての協力を推進するためのカナダ、欧州連合、日本及び米国の代替試験法研究機関の枠組みである。