戻る  前へ  次へ

第1部 2002〜2003年海外情勢


1 経済及び雇用・失業の動向と対策

 (1) 経済及び雇用・失業の動向

(1) 経済
 2001年は世界的に景気の減速がみられたが、アメリカ経済の回復が牽引役となり、2002年半ばから景気回復の動きが進んでいた。しかし、2002年後半になると、イラク情勢の緊迫による先行き不透明感の高まりがアメリカ経済に影響を与え、世界的に景気回復の勢いを弱めた。
 アメリカでは、2002年後半以降イラク情勢の緊迫と雇用情勢の厳しさから、消費者マインドが悪化し、景気の回復力が弱まっている。欧州諸国でも景気は減速し、ドイツでは1993年来の低成長となった。
 アジア諸国では、引き続き中国の高成長がアジア経済に好影響を及ぼし、景気拡大が続いており、韓国、タイでも中国に次ぐ高成長となった。
(2) 雇用・失業
 アメリカでは、2001年の同時多発テロ以降、5%以上の失業率が続いていたが、2002年後半以降6%前後まで悪化し、1994年以来の高水準となっている。
 イギリスでは、2001年に比べ失業率は若干上昇したが、引き続き低い水準で推移している。
 ドイツ、フランスでは、失業率が上昇している。
 韓国、タイでは、失業率は低い状態が続いている一方、中国では、国有企業等の雇用調整が行われていることから失業率が上昇している。


トップへ
戻る  前へ  次へ