(2) 結婚期間が妊娠期間より短い出生の傾向
近年の出生状況をみると、第1子出生までの父母の結婚期間は6か月がピークとなっている。そこで、嫡出第1子の結婚期間が妊娠期間より短い出生について考察してみる。
ここでは、結婚期間が妊娠期間より短い出生について、以下の《仮定》に基づいて算出した。
《仮定》 結婚期間が妊娠期間より短い出生の考え方
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注: | 出生届における「同居を始めた年月」は、結婚式を挙げたとき、または、同居を始めたときのうち早い方を記入することとなっている。 |
前述の仮定に基づき試算した結婚期間が妊娠期間より短い出生数をみると、昭和55年から平成12年にかけて年々増加している傾向がうかがえる。また、嫡出第1子出生数に占める割合も年々増加しており、平成12年で4分の1程度となっている。
これは、結婚式を挙げたとき、または、同居を始めたときにはすでに妊娠していた可能性のある出生が増加しているということである。(表9,図16)
結婚期間が妊娠期間より短い出生の嫡出第1子出生数に占める割合を母の年齢階級別にみると、昭和55年には「15〜19歳」で5割、「20〜24歳」で2割、25歳以降では1割に満たない割合であったが、平成12年には「15〜19歳」で8割、「20〜24歳」で6割、「25〜29歳」で2割、30歳以降で1割となっており、年齢層が若くなるほど多くなっている。(表10,図17)
表9 結婚期間が妊娠期間より短い出生数及び嫡出第1子に占める出生構成割合 −昭和55〜平成12年−
嫡出 第1子出生数 (千人) |
結婚期間が妊娠期間より短い出生 | ||
出生数 (千人) | 嫡出第1子に 占める割合(%) |
||
昭和55年 | 660 | 83 | 12.6 |
60 | 593 | 103 | 17.3 |
平成2 | 522 | 109 | 21.0 |
7 | 557 | 125 | 22.5 |
8 | 563 | 125 | 22.2 |
9 | 559 | 126 | 22.6 |
10 | 571 | 136 | 23.9 |
11 | 565 | 141 | 25.0 |
12 | 569 | 150 | 26.3 |
注:嫡出第1子出生数は、結婚期間不詳を除いた数値である。
図16 結婚期間が妊娠期間より短い出生の嫡出第1子に占める出生構成割合 −昭和55〜平成12年−
注:点線は結婚期間を月単位でしか把握できないことにより想定される幅である。
表10 母の年齢階級別にみた結婚期間が妊娠期間より短い出生数及び
嫡出第1子に占める出生構成割合 -昭和55〜平成12年-
注:構成割合は、結婚期間不詳を除いた嫡出第1子出生数に対する数値である。 |
図17 母の年齢階級別にみた結婚期間が妊娠期間より短い出生の
嫡出第1子に占める出生構成割合 −昭和55〜平成12年−