院内感染対策サーベイランス：調査の概要

　本サーベイランスは、各医療機関内において実施される感染症の発生状況の報告その他の院内感染対策の推進を目的とした改善方策を支援するため、全国の医療機関における院内感染の発生状況、薬剤耐性菌の分離状況及び薬剤耐性菌による感染症の発生状況等に関する情報を提供することを目的として実施するものである。

　平成12年　厚生科学研究をもとにJANISが事業化（検査部門、全入院患者部門、ICU部門で開始
　平成14年　SSI部門、NICU部門が追加となり、現行の５部門となる
　平成19年　公開情報、還元情報のシステムを更新

　統計法に基づく一般統計調査

　本サーベイランスの趣意に賛同した原則20床以上の病院

　参加医療機関（原則20床以上の病院）を、都道府県を通じて募集する。募集は、原則年に１回行う。なお、本サーベイランスの実施形態は、検査部門、全入院患者部門、SSI部門、ICU部門、NICU部門であり、参加医療機関は、参加を希望するそれぞれについて登録を行う。

検査部門
　培養陰性検体の情報も含めた細菌検査に関わる全データ

全入院患者部門
　入院患者数、感染症発症患者の基本データ、原因菌名、感染症名等

手術部位感染（SSI）部門
　選定した手術手技に該当する全手術症例の患者基本データ、手術の種類、術野汚染度、手術部位感染の有無、感染部位等

集中治療室（ICU）部門
　集中治療室の全入室患者（熱傷患者を除く）の基本データ、感染症発症患者の感染症の種類、原因菌等

新生児集中治療室（NICU）部門
　新生児集中治療室出生体重群別入室患児数、感染症発症患児の出生体重群、原因菌名、感染症分類名等

　検査部門、全入院患者部門：毎月15日
　SSI部門、ICU部門：毎年2月末日、8月末日
　NICU部門：毎年2月末日

　参加医療機関は、参加部門の必要データを収集し所定の形式にとりまとめる。とりまとめたデータを院内感染対策サーベイランスホームページ内、参加医療機関専用ページより登録する。