（１） 　平成22年2月の処方せん1枚当たり調剤医療費（電算処理分に限る。以下同様。）は8,086円であり、伸び率（対前年同期比）は5.9％となっている。大きな制度改正や診療報酬改定の影響を受けていない平成19年度と比較すると、その差は、0.6％ポイントとなっている。＜表1＞

（２） 　処方せん1枚当たり調剤医療費の内訳をみると、技術料が2,017円で24.9％、薬剤料が6,056円で74.9％を占めている。
　伸び率は、技術料が1.6％、薬剤料が7.4％となっており、平成19年度と比較すると、その差は、技術料が0.1％ポイント、薬剤料が0.7％ポイントとなっている。＜表2−1＞

（３） 　処方せん1枚当たり調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなっており、75歳以上では、10,174円と、0歳以上5歳未満の3,138円の約3倍となっている。＜表3＞

（４） 　薬剤料の約85％を占める内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料5,130円を、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類数1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、各々2.93、19.2日、91円となっている。
　また、内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の伸び率8.5％を3要素に分解すると、各々2.4％、4.0％、1.9％となっている。
　伸び率について、平成19年度と比較すると、その差は、処方せん1枚当たり薬剤種類数が▲0.9％ポイント、投薬日数が1.1％ポイント、1種類1日当たり薬剤料が0.2％ポイントとなっている。＜表5〜8＞

（５） 　内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料を薬効大分類別にみると、循環器官用薬が1,493円と最も高く、次いで中枢神経系用薬が655円となっている。＜表10−1＞　伸び率について、平成19年度と比較すると、合成抗菌剤（薬効中分類）が▲6.0％ポイントで、マイナス幅が最も大きくなっている。＜表10−2＞

（６） 　内服薬の後発医薬品割合を薬効大分類別にみると、ビタミン剤が最も高く、45.2％、次いで呼吸器官用薬が15.1％となっている。＜表14＞

（７） 　内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料を都道府県別にみると、石川県が7,275円と最も高く、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、3.33、22.9日、95円となっている。一方、佐賀県が4,036円と最も低く、3要素に分解すると、各々2.95、15.4日、89円である。特に投薬日数の長短が内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の差に影響している。＜表17-1＞

（８） 　都道府県別に後発医薬品割合をみると、薬剤料、数量ベースともに沖縄県が最も高く、11.6％、32.0％となっている。一方、薬剤料、数量ベースともに徳島県が最も低く5.2％、15.7％となっている。＜表18-1＞