戻る

地域福祉計画パイオニア・カレッジ(第2回)議事録概要


テーマ(3)調査と計画化の段階〜課題の分析と計画へのとりまとめ等

(鎌ヶ谷市)
策定にあたっての基本原則に、市民と行政の協働ということがあり、策定市民会議を立ち上げ、その中に策定委員会とワーキンググループ(福祉ワーカーズ)を置いた。基本的には、ワーキンググループと職員の作業部会が集まって作業を進めてきた。(策定体制)
生活課題の把握にはアンケートと市民懇談会を実施した。
アンケートでは約3分の2の住民が地域の問題に行政と住民が協力して解決すると答えていること、また、社会福祉についても行政と住民が協力して行うという回答が約3分の2を占めていることは、地域福祉計画を創るにあたって大きな力になると考えている。
市民懇談会は市内コミュニティエリアが6地区に分かれており、その地区ごとにワークショップ形式で開催した。開催にあたっては、福祉ワーカーズを6地区に分け、当日の進行もワーカーズが行った。結果として958の課題が集まった(資料)。
出てきた課題を分類整理する段階となり、まず958課題をパソコンに入力し、対象別の9分類をした(資料)
作業部会とワーカーズで課題の読み直しを行い、ある課題が別の分類にも当てはまるのではないかということを検討する作業を行った結果、2つ以上の分類にまたがる課題が307あり、最大5つの分類にまたがる課題もあった。
さらに、共通する課題を施策化するため、課題ごとに背景を探り、キーワードに置き換える作業を行った結果、33の新たな区分に分類し直すとともに、同様の趣旨の課題をまとめた(資料)。この作業は、少人数で集中して行う必要があるため、作業部会で行った。
課題の施策化にあたっては、分野横断的な保健福祉に共通する課題を地域福祉計画で施策化すべき課題としてまとめ、体系化した(資料)。それ以外の課題については、全て分類して、行政の担当課に通知した。
現在計画案がまとまった段階であり、地域福祉圏を3層に分け、市域を基本福祉圏、6つのコミュニティエリアを中域福祉圏、日常生活圏を小域福祉圏とし、中域福祉圏に地域支え合いセンターを設置するというのが計画の中心となっている。

(加賀市)
座談会やアンケート調査で出てきた課題について、全庁的なワーキンググループで処理(資料)
生活課題を、まず市全体の課題なのか地区独自の特色性のある課題なのかという視点で分け、さらにそれを各分野にまたがる課題なのか分野別の課題なのかという2つに分けた。
整理された課題は、ワーキンググループの職員に、それぞれの担当の専門分野に関して、専門的な見地で再整理してもらった。その中で、既に進行中の施策なのか、今から計画の中に取り入れていくべきなのかという視点も含めて色分けした。
市全体の共通課題については、公的なサービスという視点、地区独自の課題については、地域住民にやっていただくサービスという視点で、前者については基本計画(個別計画)とのかねあい、後者については行動計画(地域福祉活動計画)とのかねあいを考え、それらがうまくいくような内容をこの計画に盛り込むものと考えている。
計画を創ったら終わりというのではなく、計画を実行して実行した計画については必ず評価して評価したことについてまた計画に反映させていく、いわゆるPDCAマネジメントサイクルを計画の中に入れていかなければならない。

(名張市)
市内14地域、地区公民館単位を基本に、地域づくり委員会が立ち上がり、自主的に地域づくりを進めており、これらの14地区を生活福祉圏として地域福祉を推進していく。
住民の意見を聞き、反映する手法として、市民意識調査や地区懇談会をワークショップ形式で実施。懇談会は1地区で3回実施した。
第1回目の懇談会(資料)では望ましいまちの姿や福祉のまちづくりについての思いを共有するため、目指すまちのイメージを話し合い、スローガンとしてまとめた。
第2回目の懇談会(資料)では、1回目の懇談会でまとめた目指すべきまちの姿を実現するために様々な課題について、効果的な解決の場や緊急度などを踏まえて整理していただいた。地域の10世帯程度の場所を近隣の課題、区・自治会を小地域の課題、そしてまち全体の課題と分け、時間的な空間も整理した。
第3回目の懇談会(資料)では、望ましいまちの姿を実現するための取組について検討を進め、まちづくりの主体別に整理してもらった。地域として取り組んだ方が効果的なもの、関係機関と協働して取り組んだ方が効果的なもの、行政がやるべきことに分類をしていただくとともに、活用できる社会資源についても話し合ってもらった。
懇談会や市民の意識調査、計画策定の背景や市の地域福祉の現状を踏まえ、地域福祉推進の課題をまとめた。地域福祉の推進にあたっては、身近な地域福祉拠点として、生活福祉圏に今ある施設を有効活用するかたちで、地区保健福祉センター(まちの保健室)を整備し、住民が集い交流する場、健康づくりや身近な保健福祉の情報提供、相談の窓口の機能を持たせたいと考えている。また、歩いていけるような身近な地域で、身近な居場所づくりとしての機能や福祉サービスを提供する安心拠点としての機能を備えた「夢づくり広場」を地元やNPOが立ち上げることを市で支援していきたい。
計画素案が出来た段階で再度、14地区で懇親会を開催したところ、計画が出来るまでに身近に出来ることを始めているという話も聞かせてもらった。今後社協が進める活動計画と共に、地域づくりを一体的に進める各地区の福祉活動計画の策定など住民主体の取組を支援していく。


トップへ
戻る