チアジニル試験法(農産物)

1.分析対象化合物
 チアジニル

2.装置
 紫外分光光度型検出器付き液体クロマトグラフ(HPLC-UV)
 液体クロマトグラフ・質量分析計(LC/MS)

3.試薬、試液
 次に示すもの以外は、総則の3に示すものを用いる。
 チアジニル標準品 本品はチアジニル95%以上を含み、融点は112.2℃である。

4.試験溶液の調製
1)抽出
 試料10.0gを量り採り、0.1 mol/L塩酸20 mLを加えて2時間放置する。これにアセトニトリル80 mLを加え、30分間振とうした後、ガラス繊維ろ紙を用いて吸引ろ過する。ろ紙上の残留物にアセトニトリル及び水(9:1)混液60 mLを加え、同様の振とう及びろ過の操作を繰り返す。ろ液を合わせ、40℃以下で15 mLに濃縮する。
 多孔性ケイソウ土カラム(20 mL保持用)に上記の濃縮液を注入し、10分間放置した後、-ヘキサン120 mLを注入する。溶出液を40℃以下で濃縮し、溶媒を除去する。この残留物に水及びメタノール(4:1)混液5mLを加えて溶かす。

2)精製
(1) オクタデシルシリル化シリカゲルカラムクロマトグラフィー
 オクタデシルシリル化シリカゲルミニカラム(1,000 mg)にメタノール5mL及び水5mLを順次注入し、各流出液は捨てる。このカラムに1)で得られた溶液を注入し、さらに、水及びメタノール(2:3)混液10 mLを注入し、流出液は捨てる。次いで、水及びメタノール(1:4)混液10 mLを注入し、溶出液を40℃以下で濃縮し、溶媒を除去する。この残留物に-ヘキサン5mLを加えて溶かす。

(2)シリカゲルカラムクロマトグラフィー
 シリカゲルミニカラム(690 mg)に-ヘキサン5mLを注入し、流出液は捨てる。このカラムに(1)で得られた溶液を注入し、酢酸エチル及び-ヘキサン(1:9)混液10 mLを注入し、流出液は捨てる。次いで、酢酸エチル及び-ヘキサン(1:4)混液15 mLを注入し、溶出液を40℃以下で濃縮し、溶媒を除去する。この残留物に-ヘキサン5mLを加えて溶かす。

(3)合成ケイ酸マグネシウムカラムクロマトグラフィー
 合成ケイ酸マグネシウムミニカラム(910 mg)に-ヘキサン5mLを注入し、流出液は捨てる。このカラムに(2)で得られた溶液を注入し、さらに-ヘキサン5mLを注入し、流出液は捨てる。次いで、アセトン及び-ヘキサン(1:9)混液10 mLを注入し、溶出液を40℃以下で濃縮し、溶媒を除去する。この残留物にアセトニトリル及び水(1:1)混液を加えて溶かし、正確に2mLとしたものを試験溶液とする。

5.検量線の作成
 チアジニル標準品の500 mg/Lアセトニトリル溶液を調製し、この溶液をアセトニトリル及び水(1:1)混液で希釈して0.05〜1mg/L溶液を数点調製し、それぞれ40μLずつをHPLCに注入し、ピーク高法又はピーク面積法で検量線を作成する。

6.定量
 試験溶液40μLをHPLCに注入し、5の検量線でチアジニルの含量を求める。

7.確認試験
 LC/MSにより確認する。

8.操作条件
 HPLC
 検出器:UV(波長275 nm)
 カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル、内径2〜6mm、長さ150〜300 mm
 カラム温度:40℃
 移動相:アセトニトリル及び水(1:1)混液
 保持時間の目安:10〜15分

9.定量限界
 0.01 mg/kg

10.留意事項
1)試験法の概要
 チアジニルを試料から塩酸酸性下でアセトニトリルで抽出し、多孔性ケイソウ土カラム中で-ヘキサンに転溶する。オクタデシルシリル化シリカゲルミニカラム、シリカゲルミニカラム及び合成ケイ酸マグネシウムミニカラムによる精製の後、HPLC-UVで測定し、LC/MSで確認する方法である。

2)注意点
(1) 本法は環境省告示試験法に基づく米を対象とした試験法である。同試験法は代謝物も対象とした試験法であるため、酸性条件で抽出を行っている。

11.参考文献
 なし

12.類型
 A(環境省告示第60号「チアジニル試験法」平成15年4月10日)

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