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水銀を含有する魚介類等の摂食に関する妊婦等への注意事項の見直しの検討について(概要)(平成16年8月現在)

医薬食品局食品安全部基準審査課

1.はじめに
 魚介類等は、良質なたんぱく質や健康に良いと考えられる不飽和脂肪酸を多く含み、また、微量栄養素の摂取源である等、健康的な食生活を営む上で重要な食材となっています。魚介類等はこのように利点が多い食材ですが、反面、自然界に存在する水銀を食物連鎖の過程で体内に蓄積するため、特定の地域等にかかわりなく、一部の魚介類等については水銀濃度が他の魚介類と比較して高いものも見受けられます。
 我が国における水銀の摂取を見た場合、魚介類によるものが全体の約85%を占めており(注1)、また、水銀に関する近年の研究報告では、低濃度の水銀摂取等が胎児の神経発達に影響を与える可能性を懸念する報告がなされていることから、妊婦等については魚介類等を通じた水銀の摂取に一定の注意が必要と考えられます。
 なお、妊婦等を除く方々にあっては、全ての魚介類について、現段階では水銀による健康への悪影響が一般に懸念される報告はありませんので、健康に有益である魚介類等をバランスの良い食事の要素としてお摂りください。

2.我が国における「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する妊婦等への注意事項」の見直し
(1)経緯
 我が国の水銀を含有する魚介類等への対応としては、平成15年6月に、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品・毒性合同部会の意見を聴いて、サメ、メカジキ、キンメダイ、クジラ類の一部について、妊婦等を対象とした摂食に関する注意事項を公表しました(注2)(別添1参照)。
 その後、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議において、メチル水銀に関する暫定的耐容週間摂取量について、発育途上の胎児を十分に保護するためメチル水銀の再評価が実施されたこと、我が国においても継続的に実施された魚介類等の水銀濃度に関する報告が取りまとめられたこと等から、今般、注意事項について見直しを行うこととしました(注3)。
 なお、諸外国においても妊婦等を対象に一定の魚介類等について、摂食の注意事項を公表しています(注4)(別添2(PDF:14KB)参照)。

(2)食品安全委員会への評価依頼
 水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項の見直しを行うためには、2つのポイントがあります。第1のポイントは、どの程度までの水銀摂取が安全なのかを定めることです。特に悪影響を受けやすいと考えられる胎児の健康を保護するために、必要な水銀摂取レベル(耐容量)を決める必要があります。第2のポイントは、実際にどの程度の水銀を摂取しているか等の実態を把握することです。この2つのポイントを検討して注意事項の見直しを行う必要があります。第1のポイントについては、食品安全基本法によって食品安全委員会の業務とされていることから、今般、食品安全委員会に耐容量の設定について食品健康影響評価を依頼しました(注5)。

(3)薬事・食品衛生審議会における検討
 魚介類等からの水銀の摂取量を試算するためには、魚介類等の水銀含有量と我が国におけるその摂食量を把握する必要があります。
 このため、厚生労働省、水産庁、地方自治体及び諸外国等において実施された、魚介類等に含まれる水銀含有量の調査結果を取りまとめました(注6)(別添3(PDF:91KB))。
 また、国民栄養調査に基づいて、平成13年、平成14年のデータから各魚介類等の摂食量について特別に集計を行いました(注7)。試算に用いる摂食量については、昨年6月の注意事項が妊婦等を対象としたものであることから、20歳以上の女性の摂食量を集計しています。さらに、市販されるマグロ料理からの摂食量を確認するため、刺身、寿司等についても調査を実施し、結果について集計しました(注8)。
 これらの結果を踏まえて、我が国における魚介類等による水銀の摂取量の試算を今回行うとともに、耐容量との比較を行いました(注9)(別添4(PDF:58KB))。
 しかしながら、耐容量については食品安全委員会の評価結果に基づく必要があるほか、これらの試算は多くの仮定に基づいておりますので、正確な御理解をお願いするとともに、報道等に当たっては、風評被害が生じることのないよう御配慮方お願いします。

3.今後の予定
 水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項の見直しについては、食品安全委員会の食品健康影響評価の結果を踏まえ、薬事・食品衛生衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品部会において検討を進めることとしています。

 注1〜注6は、平成16年8月17日開催の薬事・食品衛生審議会提出資料のうち、
  注1は資料No.5−1
  注2は資料No.1−1、1−2、1−3、1−4
  注3は資料No.2−1
  注4は資料No.2−2
  注5は資料No.3−1、3−2
  注6は資料No.4−5
  注7は資料No.5−1
  注8は資料No.5−1、5−2
  注9は資料No.6の別添2、別添3−1、別添3−2
 を示します。また、これらの資料は厚生労働省ホームページにて御参照いただけます。

厚生労働省ホームページアドレス
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/index.html


照会先:医薬食品局食品安全部基準審査課(03-5253-1111 内線2488、2489)


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