ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 医療 > 医療安全対策 > 第8回医薬品・医療用具・諸物品等情報の分析について > 医療用具情報(第8回集計分)

医療用具情報(第8回集計分)

前ページ  次ページ

医療用具情報(第8回集計分)

  番号 発生要因 類別 販売名 業者名 事例の内容 意見 備考
1 51767 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の故障 VCT50 東洋紡 夜間一瞬のアラームが鳴った。アラームメッセージも一瞬で消失していて、訪室した時には読み取れない状況であった。しばらく待機して観察すると「陰圧の接続がされていません」というメッセージであった。陰圧のチューブは問題なく接続されていたし、ポンプの駆動状況も問題なかった。当直医に報告し、機械の本体を交換した。以降アラームが鳴る事はなくなった。業者に点検を依頼したところ、機械内部のスイッチが劣化していた事が原因だったとのことであった。 定期点検の方法を見直す。 施設圧力は正常にもかかわらず、圧力スイッチの経時的機能不良により施設圧力を異常と感知しアラームが鳴動しバックアップの内蔵コンプレッサーが作動したと考えられる。圧力スイッチの機能不良原因についてはセンサーモジュールのボンディング部が振動や衝撃によって浮きが生じた可能性があり、詳細は製造業者が引き続き調査中である。
2 63079 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の故障 植え込み型補助人工心臓(HM-VE-LVAS) ニプロ株式会社 本機械は現在空気駆動で作動行っている。通常、4時間毎に弁部分の空気抜きを行っている。当日もAM4時に空気抜きをNS2人で行ったがその際は弁の動きに異常は認めなかった。6:00確認時も異常なし。6:45訪室時に弁の動きが不良であるのを発見したため、空気抜きを行った。空気抜き後、弁の動きは正常に戻ったため、経過観察をしていたが、7:45分再び弁の動きが不良となっていた。病棟管理医に報告し機械本体を交換した。 機械の故障、あるいは接続部の緩みなどが考えられるため、製造元に点検を依頼した。 治験で用いられている機器であるが、当該機はダイアフラムが空気駆動用コンソール内、ストロークボリュームリミッター、埋め込み式血液ポンプ内の3カ所にあり、医療機関は目視可能なストロークボリューム内のダイアフラムを「弁」と表現している。今回は空気駆動用のコンソール内のダイアフラムの破損によって送気不良となりストロークボリューム内ダイアフラムの動きが不良となった事例と考えられるが、詳細は製造業者が引き続き調査中である。
3 71334 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の故障 VCT50 東洋紡 患者本人より、VCT50機械本体のアラームが数回鳴ったとの報告を受けた。すぐに訪室し接続部などチェックしたが、問題はなかった。その後しばらく室内でアラームメッセージがでるのを待機していたが、アラームは鳴らなかった。Drに報告した後、機械本体と接続チューブを交換した。 機械本体のにチェックを製造業者に依頼した 陰圧側圧力スイッチの経時的機能不良の可能性がある。通常、施設陰圧が−200mmHG以下で内蔵空気コンプレッサーが作動するが、圧力スイッチの機能不良により、−340mmHG近くで誤認識し「陰圧の接続がされていない」と判断されアラームが鳴動、バックアップの内蔵コンプレッサーが作動したと考えられる。調査によると、当該機は2年間連続使用され、圧センサー部に実測圧と15%のズレがあった。製造業者は、当面、圧力スイッチを6ヶ月毎に点検し、実測圧と2%以上のズレなら交換する。また、18ヶ月時点ではすべて交換することとした。なお、圧力センサーの機能不良原因については、センサーモジュールのボンディング部が振動や衝撃によって浮きが生じた可能性があり、詳細は製造業者が引き続き調査中である。
4 71336 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の故障 VCT50 東洋紡 AM2:20 機械本体からアラームが鳴った。機械は問題なく作動していた。アラームメッセージは「施設の陰圧が接続されていません」と表示されていたが、陰圧の配管チューブは正確に接続されていた。すぐに当直に連絡し、配管チューブを交換したがアラームメッセージは消失しなかったため、機械本体を交換した。 機械の点検を製造業者に依頼した 施設圧力は正常にもかかわらず、圧力スイッチの経時的機能不良により施設圧力を異常と感知しアラームが鳴動しバックアップの内蔵コンプレッサーが作動したと考えられる。圧力スイッチの機能不良原因についてはセンサーモジュールのボンディング部が振動や衝撃によって浮きが生じた可能性があり、詳細は製造業者が引き続き調査中である。
5 71746 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の故障 LVAS 東洋紡 VAS本体よりアラームが鳴り、「陽圧の接続がされていません」と表示が出ていたが、正確に接続されていた。ポンプの駆動も特に異常見られなかった。Dr報告し機械本体交換した。   施設圧力は正常にもかかわらず、圧力スイッチの経時的機能不良により施設圧力を異常と感知しアラームが鳴動しバックアップの内蔵コンプレッサーが作動したと考えられる。圧力スイッチの機能不良原因についてはセンサーモジュールのボンディング部が振動や衝撃によって浮きが生じた可能性があり、詳細は製造業者が引き続き調査中である。
6 82715 故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の故障 MR/i 1.5T HS GE横河メデカルシステム 検査開始後に機械の故障あり。そのため検査中止となった。
以後の予約患者3名の検査も中止となり、検査日変更した。
機械故障時検査中であった患者は、生食でルート確保していたが
それも無効になった。
アンプが破損した。事前の対応は無理との事であった。
メンテナンスは年6回(ほぼ2ヶ月に1度 )行っていて、作業報告書も確認している。
厚生労働省への報告はしていない。
製品寿命の可能性があり、根本原因については、製造業者が調査中である。(不具合報告書提出済み。)
7 83563 複数規格の存在と管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:条件設定間違い 輸液ポンプ(PEI) パル Nsは、輸液セットによってダイヤルの切り替えが必要な機種である事を知らずに、輸液をセットした。その結果、輸液量が指示より少なくなった。
準夜勤Nsがセットして、深夜勤Nsは残量と積算の違いに気づき、滴数を計算し設定を修正して続行した。(輸液セットによる設定の変更はせず)日勤Nsが、患者のICU退出にあたって、輸液量計算しておかしいと思い、確認してわかった。
ICUの中ではPEIのポンプはIVHルートには使用しない、という取り決めを教えていなかった。(ICU配置時の教育)
ポンプの取り扱い方法のカードを機械に取り付ける。
輸液セット設定を適切な設定に変更せず使用した可能性がある。輸液ポンプと輸液セットの対応表はポンプ左側面に既に表示されているが、さらに納入医療機関へ警告ラベルの貼付と注意喚起文書を配布した。
8 63068 配置が悪かった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:条件設定間違い     記録室の監視モニターのスイッチが操作盤にぶつかり画面異常になっているのを発見した モニター点検  
9 91425 管理が不十分だった 診察、手術、麻酔、出産、その他の治療、処置:方法(手技)の誤り 骨髄穿刺   同意を得られた術中の骨髄穿刺を行った際、外筒の皮下への遺残あり、術後小切開を加え外筒を除去した。 外筒の劣化
厳密な器具の点検が必要である。
術前点検の徹底と定期的な器具の更新が必要である。
10 83542 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:閉塞 クーデックシリンジェクター 大研医器株式会社 準夜勤者から引き継いだ深夜勤務者が確認すると、硬麻の量がほとんど減っていなかった。
三方活栓とダイヤルはきちんとなっていた。
患者は痛みを訴えられ、Nsは硬麻が注入されていないと認識した。患者にはソセゴン1A+アタラックスP1Aの筋注をして、鎮痛効果あり入眠された。6:00やはり硬麻の量は減っておらず、医師に報告して、医師がフラッシュした後接続部がはずれて、液漏れをきたした。
原因不明の閉塞
フラッシュにより接続部がはずれて液漏れをおこした。
閉塞していると判断したら早く報告し、処置をする。
閉塞については、注入ラインの屈曲や圧迫による閉塞や外付けされた除菌フィルターのエア抜き不足によるエアロックまたは、使用薬剤の粘性が高いためにフィルター内で目詰まりを起こした可能性があり、使用前の薬液充填時に薬液吐出の確認を確実に行うことが必要である。また、接続部がはずれたのは、医療機関において取り付けた三方活栓を含むルートの接続が緩く、フラッシュ時の高圧力で外れた可能性があり、接続状態の確認が重要である。
11 84411 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断 テルモ テルモ 4月4日輸液セット交換(シュアプラグ輸液セットSP-PD356P02Z)4月7日19時輸液セットのフィルターと混注用Yサイト接続部より液漏れがあるのを発見。接続部3mm大のひび割れを発見する   ひび割れした現品は、製造業者において調査され、使用薬剤によるひび割れの可能性がある。油性の薬剤、アルコールを含む薬剤、脂肪乳剤等を使用する場合には注意が必要であり、既に添付文書にも記載されている。業界としては、その他の油性薬剤についてデータを採取し、添付文書の改訂を行う予定である。
12 91449 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の故障 麻酔器   麻酔器の排気チューブがキンクしていて、一時的呼気が排出されず気道内圧が上昇した 麻酔器は古いタイプのものであり、新しいものに換えること 術中管理を徹底することが
重要である。
13 63281 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:その他 VCT-50 東洋紡 患者の病棟内歩行リハビリを行う際、主治医が補助人工心臓本体接続部をはずした。歩行リハビリ終了後帰室し、主治医が機械本体と中央配管の接続を行った。その直後のNSによる点検時には異常なく作動していた。設定値も異常なかった。その後30分ほどの後に家人より「シューという音がする」とNSコールがあり、訪室すると機械本体と中央配管チューブを接続する部分が緩んで空気が漏れているのを発見した。直ちにポンプの駆動状況を観察したが、駆動は問題なく患者にも異常を認めなかった。 接続が不十分であったか、あるいは、接続部部品の磨耗が原因か。
病棟管理医に報告し、機械本体と中央配管接続チューブを交換した。また、製造業者点検を依頼した。
接続部品については、製造業者が点検し異常はなく、チューブ接続不良の可能性がある。
中央配管部分と機械本体の接続について、管理を徹底することが必要である。
14 81917 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:その他 新生児患者回路ゼクリスト用(呼吸器) エアーウォーター社 呼吸器回路内の結露が溜まり、水抜きを十分に行わなかったために、呼吸器官への空気入りをふせぎ、児が窒息状態となった事例が報告された。SpO2、HRダウンアラームにより気づき、回路内の水を抜いたが、回復しないため、医師に報告した結果、原因は呼吸器回路先端のプラグ内に大量の水がはいっていたことがわかり、水抜き後児のSpO2、HRは回復された。発見おくれたのは、呼吸器アラームが完全閉塞でなかったため、高圧(低圧)アラームが鳴らなかったためとのこと。結露が確認されたら除去することになっているが、マニュアルで標準化はされていない。 水抜きの際、結露を落とせるよう回路固定の方法を工夫。また、目に見える結露量と回路全体に付着している量には差があることを十分理解し、回路すべての結露除去を行うことが必要とされた。 定期的な結露除去が重要であり、また、患者に結露水が流入しないように回路を固定することも必要である。これらについては、製造業者より注意喚起文書が配布された。
なお、熱線ヒーター入りの加温加湿器を使用すると結露の発生がおさえられるので、特に小児においては熱線ヒーター入り加温加湿器の導入の検討が必要である。
15 85112 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:設定・電源入れ忘れ フジ・アールシー株式会社 米国レスピロニクス社 異常音に気づき訪室 AC電源に接続されていなかった
確認を怠らない
内部バッテリーの容量低下(9.5V以下)によるアラーム鳴動の可能性がある。通常、内部バッテリー稼働時は、前面パネル上で内蔵バッテリーランプが点灯(黄色)し、内部バッテリーの容量低下がおこるとランプは点滅しアラーム鳴動する機能になっているので、ランプの点灯、点滅に注意する必要がある。
16 85100 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の破損 泉工医科工業 ギベック 人工鼻エクスパンディフレックスチューブの亀裂があった 回路交換時よく点検する
人工鼻エクスパンディフレックスチューブ等ディスポ製品は再利用しない
再使用の目的で滅菌を行った事により、チューブが脆弱化し亀裂が入った可能性がある。
17 52670 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:その他 ニューポートE150   患者の体の位置を変える為、(自発呼吸ある患者)レスピレーターをはずし、テストバックをつけた。体位変換施行時、ものが落ちる音がして、エアーの抜ける音がして、低圧アラームがなった。患者は異常ないが、落下物は、リリーフ弁であった。すぐ当直医にて、リリーフ弁装着し、圧設定後患者に使用した。 当院では、リリーフ弁が外れたことは今までなかったので、注意喚起ができていなかった。
院内に、ニューポートの裏面の写真をとり、危険性のあることを促した。
気管カニューレ交換時、医師が確認するとした。
業者にも連絡した。
当該機器を製造業者が調査したところ、リリーフ弁、機器本体の受け側の直径及び差し込み具合に異常はなかったので、リリーフ弁接続が緩かった可能性がある。従って、リリーフ弁のとりつけについて、製造業者が医療機関へ注意喚起文書を配布した。
18 81796 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:その他 ニューポートE150   医師がカニューレ交換時、レスピレーターにテストバックをつけ、機器近くに回路を置いたとき,リリーフ弁がおちた。患者は自発呼吸のある人であり,別のリリーフ弁をとりつけた。 リリーフ弁が,緩んでいたと考えられるが,他の器械においては起こっていないにで,この器械は点検に出す。回路交換時において,ニューポートE150の場合は,点検する項目を入れる。  
19 50182 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:自然抜去     清拭中右側臥位にしたところ、バルンカテーテルが抜けてくる。カフは破れておらず、カフ内の蒸留水が2.5mlしか入っておらず。 カフの固定水の減少により、自然に抜けてきたと思われる。 バルーン挿入時に蒸留水が規定量入っていたかの確認が必要である。
20 85943 管理が不十分だったと、配置が悪かった ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断     胸腔ドレーンが留置されている患者はCHDF施行中であった。胸腔ドレーンのミルキング用ローラーを使用していたところ、そのすぐ近くのCHDFのV側チューブから噴水状の出血を認めた。チューブ内に空気が混入していない事を確認し、A側より生理食塩水を注入しながら回路内の血液を体内に戻した。 CHDFの返血側のチューブが胸腔ドレーン用のミルキングローラーに触れて破損した可能性があり、CHDFチューブの近くではミルキングローラーを使用しないよう気をつける。 CHDFチューブが胸腔ドレーン用ミルキングローラーに巻き込まれ破損した可能性がある。従って、複数のチューブ類はできるだけベッドの両サイドで管理し、ベッドサイド周りの環境整備を徹底することが重要である。
21 71297 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:その他 CAG後に使用する 「とめた君」   とめた君でカテ刺入部を120mmHgから80mmHgまで減圧するところ、止血バッグととめた君の接続がゆるかったため、クレンメを解放したとたん0mmHgまで減圧し、出血してしまった。 新人看護師の技術習得チェックにおける到達目標を見直し、ひとりだちさせる時期を客観的評価ができるような指標を明文化する 減圧操作時に再接続したとめ太くんの取り付けが緩く、クレンメ開放時に急激に圧が減少した可能性がある。従って、とめ太くんの接続を確実に行い、特に、減圧時には再度接続に緩みがないか確認し、減圧を行うことが重要である。(諸物品)
22 82379 管理が不十分だった 検査:分析機器・器具管理 AVL OMNI 血液ガス測定装置 シスメックス株式会社 pH のキャリブレーションが取れていないまま測定した 原因不明 再キャリブレーションで正常に作動 自動キャリブレーション後、コントロール血清による測定値確認が行われなかった可能性がある。
23 83204 管理が不十分だった 療養上の世話・療養生活の場面:転倒・転落:転落 車いす 不明 ブレーキをかけていたにもかかわらず、移動時に車いすが後ろに動いた。 車いすのブレーキがあまかった。
車いすの点検をきちんとして、安全な物を使用する。
患者が体重をかけたとき、重心の関係で浮いた可能性もある。
介助または見守りで行うことを患者に徹底する。
 
24 85107 管理が不十分だったと、故障していた 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:条件設定間違い フジ・アールシー株式会社 米国レスピロニクス社 PLV-102 高圧アラームが頻回に鳴り、針の動きが悪く時々止まる 代替機を常時準備しておく 呼吸回路内に痰や水滴がたまり閉塞状態になり、アラームが鳴動した可能性がある。また、マノメータの動きは、メンテナンス作業中に誤って針を圧表示マノメータの表面ガラス側に反らせたため、文字盤固定のネジ頭と針が接触した可能性がある。
25 81863 管理が不十分だった 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:組立     シリンジを正確にシリンジポンプに装着していなかった。塩酸モルヒネを注入中であったが患者には影響なかった。" 残量も確認すること。アラームの鳴るシリンジポンプを購入する。 シリンジポンプ使用時の手順・観察を徹底することが必要である。また、押し子外れ警報のついた機器への更新の検討も必要である。
26 91397 管理が不十分だった ドレーンチューブ類の使用・管理:接続はずれ     三方活栓とエックステンションチューブがはずれた。 インタリンクシステムの導入
ロック式を使用
 
27 85742 その他(修理業者の管理が不十分だった)   人工呼吸器
CV3000
南西医療器株式会社 SPO2が96%に低下したため、レスピレーターのリークのチェックを確認するが異常なかった。1回換気量を330mlに設定していたがフローメーターでチェックしたところ200〜220mlしかなかった。この機種は病棟の人工呼吸器が点検のため業者から代替器として使用していた。 1.点検時にフローメータで換気量のチェックを行う。
2.CV3000の標準設定である吸気時間1秒の時の1回換気量500mlでは実測値500mlと測定されたが、吸気時間1.5秒の時の1回換気量500mlは400mlと不足していた。調査結果流量を調整しているフローバルブの不良が原因であることがわかった。
3.メンテナンス後の機器は医師、看護師、業者の三者で確認し装着することにした
4.業者からの代替器を使用することなく、他病棟で使用していない呼吸器を有効活用できるように院内にMEセンターを早期に設置できるようにする。
フローバルブの電磁弁の劣化の可能性がある。通常、電磁弁は1万3000時間または2年ごとの交換が必要であるが、製造業者から修理業者へ情報提供が行われておらず、フローバルブの電磁弁の部品交換が行われていなかった。また、メンテナンス作業時に流量調整ノブの固定位置を誤った、または固定が弱かったためノブ位置が流量設定とズレた可能性がある。
なお、当該機種は平成13年5月に承認整理ずみで、今年度でメンテナンスが終了する等の情報提供が行われている。
28 85055 その他 医療機器等の使用・管理:機器の誤作動 フジ・アールシー 米国レスピロニクス社 定期点検後、装着2〜3時間後低圧アラームが持続し、代替機に交換した 定期点検後のトラブルが問題 常に代替機を準備しておく 当該機器を製造業者が点検したところ異常はなく、一回換気量設定は600mlで実測値は560ml(許容誤差範囲内)であった。患者はマスク使用中でマスクのずれと、実測換気量の少ないときが重なり、低圧アラームが鳴動したと考えられる。
29 85167 その他 ドレーンチューブ類の使用・管理:破損・切断       同じ患者に複数回チューブトラブルが生じている。チューブと管理にでなく、患者の中心静脈栄養に対する思いが影響していないかと経過観察中である。  
30 84479 その他(手技上の問題) ドレーンチューブ類の使用・管理:ルートクランプエラー テルフレックス テルモ血液バッグ CPD テルモ 手術時に自己血を使用するため事前に採血する日であった。このとき3人目の自己血採血の介助を行っていた。「もう少しで必要量に達するな」と思いながら次に接続する点滴の準備をしていた。しかしあっという間に血液バックは必要量に達してしまったので、ラインをクランプして点滴ラインを接続した。接続中電話のコールがあり、電話対応した。ちょうどそこへ席を外していた医師が戻ってきて、血液バッグの方へ輸液が流入していることに気づいた。 自己血採血のマニュアルが不十分で、誰が責任を持って担当するか明確になっていなかったため、担当者が変わると実施方法が変わっていた。医師、看護師の業務の範囲をはっきりさせ自己血採血は医師が関わることを明文化した。 本来なら患者へ点滴が行われるところを、クランプ箇所を間違えたため、貯血用血液バックへ輸液が流入した可能性がある。
31 85942 その他 ドレーンチューブ類の使用・管理:その他 トップ エクステンションチューブ X2-L100 トップ テルモ輸液セットにシュワプラグ延長チューブを接続し、それにトップエクステンションチューブを接続していた。このチューブの接続部分に亀裂が入っており、そこから輸液と逆流した血液が漏れた。 防止策
1.エタノールを噴霧することでチューブが劣化しやすいので、エタノールは噴霧しないよう気をつける。 2.チューブを接続するとき必要以上に力を加えないよう気をつける。
接続部をアルコール消毒していたことが原因と考えられる。既に、添付文書にはアルコール使用と増し締めに対する注意喚起の記載がある。
32 82385 その他 検査:分析機器・器具管理 ディメンジョンRxL デイドベーリング株式会社 検体カップ選定間違い 患者への影響はない 測定操作の再確認  
33 87012 その他 療養上の世話・療養生活の場面:転倒・転落:転落 スケールストレッチャー 不明 体重測定後シーツを交換していた。看護婦は数名いたが患者に付き添ってはいなかった。患者が体位を変えようとしたところ、十分な幅がないこと、柵の留め金が不十分だったため転落した。患者が他の部分に支えたため直接には打撲しなかった。 必ず看護師の視野に患者を置くこと、付き添うことの徹底。器具使用の注意事項の徹底、原因は看護師の観察確認エラーと優先すべき事項の混乱にある。  
34 63052 その他 療養上の世話・療養生活の場面:転倒・転落:衝突 病院用ベッド パラマウント
ベッド
上記ベッドで患者を移送中、ベッドのメインフレームとフットボード側のフレームを固定していたボルトがはずれ、ベッドの寝台部分(フレーム,マットレス)が患者を乗せたまま床に脱落した。患者に被害はなかった。 フレームを固定していたボルトが、経年使用により緩みを生じる部分か否か調査中。院内全ベッドを対象に、固定ねじ,ボルトの締め付け点検を実施中。  
35 86106 その他   メラSASパットマトリックス対極板 泉工医科工業株式会社 対極板を剥がしたら、皮膚の発赤と一部びらんを認めた 粘着のりの検討 性急な剥がし方による皮膚発赤とびらんの可能性がある。既に、添付文書には剥がし方についての注意が記載されている。
36 50711 判定不能 処方・与薬:
患者間違い
アルロイドG   患者氏名をまちがって薬札に記載されていたが現物の確認をしただけで薬局より病棟に運んだ。服用前に名前を確認し、気がついた。カルテ、オーダリングの入力ミスはなかった。 処方箋、処方内容、患者氏名の確認  
37 84931 判定不能 医療機器等の使用・管理:機器の誤操作:組立 呼気弁バブルダイヤフラム 米国レスピロニクス社 呼吸器を交換中だったので、即対応が出来た 回路をセットするときはよく確認してから組み立てる  
38 92147 判定不能 医療機器等の使用・管理:機器の点検管理ミス     リザーバーバックにガスが流れていなかった 呼吸器チェックを確実にする  
39 52691 判定不能 療養上の世話・療養生活の場面:転倒・転落:転倒       本人に合ったベットの高さに調節する。  
40 71355 判定不能 療養上の世話・療養生活の場面:その他       背もたれの角度が指定よりも下げすぎたため起こったものと業者よりの説明あり。  


前ページ  次ページ

ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 医療 > 医療安全対策 > 第8回医薬品・医療用具・諸物品等情報の分析について > 医療用具情報(第8回集計分)

ページの先頭へ戻る