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各都道府県労働局における法令遵守の徹底に係る取組の実施状況等の評価について(平成20年度から平成22年度までの集中的な検証期間における取組の総括)

 厚生労働省大臣官房地方課は、平成20年度から平成22年度までの集中的な検証期間における都道府県労働局における法令遵守の徹底に係る取組の実施状況等について、次のとおり評価を行ったところです。
 また、当該評価結果については、外部の有識者が参画する地方支分部局法令遵守委員会の意見を頂き、その結果とともに、平成23年6月6日付けで都道府県労働局長あて通知したところです。

厚生労働省大臣官房地方課

 各労働局における法令遵守の徹底に係る取組の実施状況等について、平成20年度から平成22年度までの集中的な検証期間における取組について、下記のとおり総括的に評価する。

1 法令遵守の徹底について(定期的な内部点検を踏まえた評価)

 各労働局においては、「法令遵守チェックリスト」を用いて、[1]公務員倫理の徹底と綱紀保持、[2]適正な会計経理事務等の徹底、[3]職員管理の徹底、[4]法令遵守に係るチェック体制の強化、[5]行政文書の保存、[6]内部通報制度の活用、[7]法令遵守要綱の点検と検証のそれぞれの項目について、定期的に内部点検と検証を実施してきたところである。
 集中的な検証期間における当該報告をみると、以下の項目について問題が多く認められる結果となっている。

○ 適正な会計経理事務等の徹底

  • ・ 会計組織における適正な管理体制の確立
    本省で作成した会計事務取扱マニュアルについて有効に活用されておらず、管理者の理解も不十分の局が散見された。
  • ・ 公共調達の適正化
    一般競争入札等への移行を予定していた契約について、一部の契約が競争性のある契約方法による調達が実施されていない。また、競争性のある契約方法に移行できないものについて、移行困難な事由等をホームページに公表していない。
  • ・ 勤務時間管理及び超過勤務手当の支給の適正化
    超過勤務が特に多い職員や業務量の偏りの状況を分析し、業務処理体制等に必要な措置を講じていない。

○ 内部通報制度の活用

 本省地方課への内部通報制度について、非常勤職員を含む新規採用職員の採用時の周知が図られていない。

2 会計経理の適正化の状況について(会計事務監査指導に基づく評価)

 集中的な検証期間では、一般会計監査指導は、平成20年度に47労働局、平成21年度に30労働局、平成22年度に33労働局において実施されたところである。
 集中的な検証期間において、是正等を要するものとして指摘された件数は毎年度毎に減少していること、不正経理が行われた事実がないことから、会計経理事務について各労働局とも概ね適正に処理されているものと評価される。
 集中的な検証期間における会計監査指導をみると、以下の項目について多くの問題が認められる結果となっている。

  • ○ 予算執行機関の補助者について、設置基準に規定がされていない又は任命していない。また、任命されていない若しくは設置基準に定めていない者が事務を行っている。さらに、設置基準と命免簿等に記載されている事務の範囲が相違している。
  • ○ 出勤簿、旅行命令簿、超過勤務命令簿等の突合の結果、不整合等が生じている。
  • ○ 物品管理に関して、物品管理簿等に記載されている台数と現有台数が一致していない。また、物品管理簿の記載が適切に行われていない。

3 中央監察結果の概要に基づく評価について

 集中的な検証期間では、都道府県労働局の管理事務及び企画調整事務に係る中央監察は、毎年度、26労働局において綱紀の保持、健全な労働環境の整備等、非常勤職員の適正な採用及び配置、また、法令遵守の取組などを重点に実施されたところである。
 集中的な検証期間における監察結果をみると、毎年度、超過勤務縮減対策について、各職員の超過勤務の状況を各部署から局総務課に報告させるのみで、その内容を組織的に分析し、その縮減のための具体的な方策等を検討していないことが問題として挙げられている。一方で、[1]長時間の超過勤務者に対してヒアリングを行うなど適切な対策を講じている事例、[2]チェックリストを活用し内部監査を実施しその結果を取りまとめ情報提供している事例など工夫した取組を行っている例もみられるところである。

4 総括的な評価について

 集中的な検証期間における上記1から3の取組を総括すると、集中的な検証期間における法令遵守の徹底に係る取組は、各労働局とも会計処理については概ね適正に実施されている。
 しかしながら、同期間において、職員の無許可専従の事案や労働局幹部職員の不祥事が発生したこと、さらに、懲戒処分の対象となる公務外の非行が増加していることなどの問題もみられたところであり、服務関係については、必ずしも十分とはいえない。
 また、保有個人情報の管理や文書管理について取組を強化すべき課題もある。
 このことから、法令遵守の取組については、都道府県労働局法令遵守要綱について、所要の見直しを行った上で、引き続き、着実に実施することが必要である。

地方支分部局法令遵守委員会における委員の指摘
(集中的な検証期間における取組の総括)

 平成20年度から平成22年度までの集中的な検証期間における各労働局の法令遵守の徹底に係る取組の実施状況等については、本省地方課において、総括的に評価を行ったところである。
 当該評価結果については、平成23年5月24日に外部の有識者が参画する「第16回地方支分部局法令遵守委員会」を開催し、委員会委員より、「法令遵守の徹底に係る取組は、各労働局とも会計処理については概ね適正に実施されている。しかしながら、服務関係については、必ずしも十分とはいえない。」という評価をいただくとともに、下記のような幾つかの改善点や今後の取り組みへのアドバイスをいただいたところである。

  • ○ これまでの法令遵守の取組結果が徐々に出ていると思われるが、会計事務取扱マニュアルの有効活用が不十分であることや内部通報制度の周知徹底が図られていないなど、以前から指摘されている事項が繰り返させていることは問題であること
  • ○ 出勤簿、旅行命令簿等の法定帳簿に一部不整合が見られたが、同様の問題が生ずることがないよう適正に管理を行うこと
  • ○ 内部点検の結果については、職員に適切にフィードバックを行い、局全体として共有すること

(厚生労働省大臣官房地方課 03-5253-1111(内線7253))

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