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平成17年歯科疾患実態調査結果について:結果の概要
III.結果の概要
1.被調査者数
被調査者数は4,606人(男1,926人、女2,680人)であり、1歳以上15歳未満の者は620人(男315人、女305人)、5歳以上の者は4,441人(男1,844人、女2,597人)、うち5歳以上15歳未満の者は455人(男233人、女222人)であった。被調査者数は、減少傾向にある(表1、図1(PDF:90KB))。
2.う蝕とその処置状況
1) | 乳歯
5歳以上10歳未満においては、各年齢とも現在歯に対してう歯を持つ者の割合は50%を超えていた(表2、図2(PDF:69KB))。7歳未満の各年齢において過去の調査と比較すると、現在歯に対してう歯を持つ者の割合(表3、図3(PDF:72KB))、1人平均df歯数(dft指数)(表4、図4(PDF:80KB))、1人平均未処置歯数(表5、図5(PDF:78KB))のいずれも減少傾向を示している。 |
2) | 乳歯+永久歯 5歳以上15歳未満の各年齢において、6割〜8割程度の者が乳歯または永久歯の現在歯にう歯を有する者であった(表6、図6(PDF:73KB))。過去の調査と比較し、減少傾向を示している(表7、図7(PDF:73KB))。 |
3) | 永久歯 [1]う蝕の状況 5歳以上10歳未満の年齢階級では現在歯に対してう歯を持つ者の割合は14.6%であったが、20歳以上の各年齢階級では9割以上にのぼった(表8、図8(PDF:69KB))。過去の調査と比較すると、5歳以上25歳未満の各年齢階級では減少する傾向を示したが、40歳以上では、40歳以上では、増加する傾向を示す年齢階級があった(表9、図9(PDF:76KB))。 5歳以上15歳未満の1人平均DMF歯数(DMFT指数)は、近年、減少傾向を示しており、今回調査における12歳児のDMFT指数は1.7であった(表10、図10(PDF:83KB))。15歳以上においてDMFT指数を過去の調査と比較すると、若年者において減少する傾向がみられるとともに50歳以上の各年齢階級においても減少する傾向がみられた(表11、図11(PDF:88KB))。う蝕の処置状況は若年層では充填が多かったが、高齢者ではクラウン、とくに架工義歯(ブリッジ)の支台となるクラウンが多かった(表12、図12(PDF:80KB))。 [2]喪失歯の状況とその補綴状況 5歳以上の多くの年齢階級で喪失歯を有する者の率(喪失歯所有者率)は、過去の調査より減少する傾向を示し(表13、図13(PDF:73KB))、1人平均喪失歯数も減少する傾向を示した(表14、図14(PDF:83KB))。また、20本以上の歯を有する者の割合は増加傾向にある(表15、図15(PDF:140KB))。なお、75歳以上80歳未満、80歳以上85歳未満の年齢階級の数値を単純平均することで80歳での数値を推定すると、平成17年調査における80歳の1人平均現在歯数の推定値は9.8本(平成5年5.9本、平成11年8.2本)、80歳で20本以上の現在歯を持つ者の割合の推定値は24.1%(平成5年10.9%、平成11年15.3%)となる。 平成17年の結果を40歳以上において男女比較すると、ほとんどの年齢階級において男性のほうが女性よりも1人平均現在歯数が多く(表16、図16(PDF:71KB))、20本以上の歯を持つ者の割合についても、ほとんどの年齢階級で男性のほうが女性よりも多い傾向を示した(表17、図17(PDF:72KB))。 装着された補綴物の内訳は、70歳未満の各年齢階級では、部分床義歯装着者より架工義歯(ブリッジ)装着者が多く、70歳以上75歳未満、75歳以上80歳未満の年齢階級では部分床義歯装着者が多かったが、80歳以上85歳未満、85歳以上の年齢階級では全部床義歯装着者が多かった(表18、図18(PDF:86KB))。 |
3.歯肉の状況
若年者においては歯肉に所見のある者、診査対象歯のない者が少なかったが、高齢になるにつれ歯肉に所見のある者および対象歯のない者が多かった(表19、図19(PDF:97KB))。60歳以上の各年齢階級では、4mm以上の歯周ポケットを持つ者の割合が前回調査よりも増加する傾向がある(表20、図20(PDF:84KB))。今回調査結果を前回調査の同じ年齢階級の結果と比較すると、各年齢階級において現在歯数が増加している。つまり、診査対象歯がより多く残存したために、前回調査よりも4mm以上の歯周ポケットを持つ者の割合が高くなったと推測できる。
4.歯列・咬合の状況
12歳以上20歳未満で叢生のある者は約40%(表21、図21(PDF:69KB))、歯列に空隙のある者は約12%(表22、図22(PDF:69KB))であった。オーバージェットの状況は(表23、図23(PDF:74KB))、オーバーバイトの状況については(表24、図24(PDF:73KB))に示した。
5.フッ化物塗布の状況
1歳以上15歳未満においてフッ化物塗布を受けたことのある者のうち約1/3の者は市町村保健センター等で受診したと回答した(表25、図25(PDF:90KB))。フッ化物塗布を受けたことのある者の割合は、調査を重ねるごとに増加している(表26、図26(PDF:74KB))。
6.歯ブラシの使用状況
1歳以上の者では、毎日歯をみがく者の割合は96.2%であった。また、毎日複数回歯みがく者の割合は近年増加している(表27、図27(PDF:76KB))。
7.顎関節の状況
口を大きく開け閉めした時、あごの音がするかという質問に「はい」と答えた者の割合は女性において高い傾向を示し(表28、図28(PDF:82KB))、痛みがあるかという質問に「はい」と答えた者の割合についても女性のほうが高い傾向を示した(表29、図29(PDF:82KB))。
なお、本調査の結果(統計表を含む)に示した主な数値等は次の方法により算出した。
※ | う歯のある者の数: 未処置歯、処置歯のいずれかを1本以上有する者の数 |
被調査者数: 検査を受けた1歳以上15歳未満の者で、う歯のない者、う歯のある者、歯のない者の総数 |
※ | う歯のある者の数: 未処置歯、処置歯、喪失歯(永久歯のみ)のいずれかを1本以上有する者の数 |
被調査者数: 調査を受けた5歳以上15歳未満の者で、う歯のない者、う歯のある者、歯のない者の総数 |
※ | う歯のある者の数: 未処置歯、処置歯、喪失歯のいずれかを1本以上有する者の数 |
被調査者数: 調査を受けた5歳以上の者で、う歯のない者、う歯のある者、歯のない者の総数 |
※ | 現在歯数: 健全歯、未処置歯、処置歯の総数 |
被調査者数: 前記1.1)に同じ |
※ | 現在歯数: 前記2.1)に同じ |
被調査者数: 前記1.3)に同じ |
※ | う歯数: 未処置歯、処置歯の総数 |
被調査者数: 前記1.1)に同じ |
※ | う歯数: 未処置歯、処置歯、喪失歯の総数 |
喪失歯数: 喪失歯の総数 |
|
被調査者数: 前記1.3)に同じ |
※ | 喪失歯のある者の数: 喪失歯を1本以上有する者の数 |
被調査者数: 前記1.3)に同じ |
※ | 喪失歯数: 前記3.2)に同じ |
被調査者数: 前記1.3)に同じ |
※ | 歯ブラシの使用者数、被調査者数: 1歳以上の者 |
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